一般に、HIVに感染して2週間から6週間くらいして現れる発熱、頭痛、咽頭痛、リンパ節の腫れなどの症状を急性HIV感染症と呼んでいます。
ではこのHIV感染の初期症状を医師が見つける確率、可能性はどのくらいあるのでしょうか?
今回私が調べたことを甥っ子の慎太郎に話しますので、あなたもいっしょに聞いて下さい。
(甥っ子慎太郎)おじさん、HIVの急性期に病院でHIV感染が見つかることって、少ないんでしょう? |
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(私)慎太郎、いつも私が言ってるように、症状からHIV感染の有無を判断するのは難しいよ。 |
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(慎太郎)そもそもHIVに感染しても急性期に必ず症状が出るとは限らないんですよね?
(私)その通りだよ。HIV感染の初期に発熱や頭痛、咽頭痛やリンパ節が腫れるなどの症状が出ると言われているけど、それは感染者全員に出る訳じゃない。
(慎太郎)どのくらいの確率、頻度で現れるんでしたっけ?
(私)これがね、私も随分調べたけど本や医療サイトによって実にまちまちなんだよ。それもちゃんとした専門書、権威のある医療サイトでもかなり差があるんだ。
(慎太郎)ふ~ん、どのくらい違うんですか?
(私)ズバリ、私が見た中では急性HIV感染症の発症確率は20%~90%となっていたよ。
(慎太郎)え~!20%から90%ですか!それって随分違うじゃないですか。どうしてそんなに差があるんですか?
(私)例えば、以前に「初期症状がなければ安心?」って話で紹介したと思うけど、「これでわかる HIV/AIDS診療の基本」(南江堂)によると、HIV感染者の40%から90%に何らかの急性期の症状が見られると書いてある。
(慎太郎)その本では下限40%ですか。
(私)そうだよ。この本を書いた人は白坂琢磨氏と言って、国立病院機構大阪医療センター HIV/AIDS先端医療開発センターのセンター長だ。
(慎太郎)なるほど、専門家中の専門家ですね。
(私)かと思えば、「HIV感染者の早期発見と社会復帰のポイント」(医薬ジャーナル社)では50%~90%と書かれている。
こちらの筆者は岡真一氏であり、国立国際医療センター エイズ治療開発センターのセンター長だ。
(慎太郎)う~ん、この方もまた超専門家ですね。
(私)そうかと思えば、国立国際医療センター エイズ治療開発センターのホームページによると、急性期に症状の出る感染者は40%~60%だと書かれている。
(慎太郎)う~ん、今度は上限も変わっていますね。
(私)そんな、こんなで、信頼できそうな専門書や医療サイトでもけっこう数字に差があるんだよ。
(慎太郎)どうしてそんなに差があるんですか?
(私)結局、どのデータを使うか、と言う問題だね。それぞれの医療機関が自分の患者を対象にデータを取れば、そのくらいのバラツキ、差は出るかも知れないね。
(慎太郎)そうでしょうね。
(私)まぁ、そうは言っても比較的多いのは50%~90%あたりの数値かな。そんな気がするね。
(慎太郎)それも一応の目安ってことですね。
(私)その通りだね。だから頭痛や発熱などの自覚症状が何もなかったからと言って安心は出来ないってことだ。
(慎太郎)そういう事になりますね。
でも、仮に急性期に症状が出ても、その症状からHIV感染を疑うのは難しいですよね。
(私)そうだね。ただの風邪や過労、体調不良などと区別がつき難いよね。
(慎太郎)ベテランの医師が診察しても分かりませんかね。
(私)実は、「HIV診療のリアルを伝授します」(丸善出版)と言う本によれば、
「HIV感染の急性期に医師が患者の病歴を参考にして、最初からHIVを考えた割合は38%」
だと書かれている。
(慎太郎)へぇ~、38%ですか・・。意外と多い気がします。
(私)まぁこれも先ほどの発症確率と同じでどういったデータの取り方をしているかが問題だね。
(慎太郎)そうですね。この38%はどういったデータの取り方なんですか。
(私)それがどうも海外の文献からのデータらしい。
(慎太郎)そうですか、日本国内のデータじゃなくて海外のデータですか。
(私)うん、そうらしい。ちょっと正確には分からない。
(慎太郎)どんな患者を、どんな医療機関のどんな医師が診察したのか、それで随分データが変わる気がします。
(私)それはそうだね。エイズ拠点病院の診察と、町のプライマリケアをやっている病院の診察では当然違うだろうね。
(慎太郎)そうですよね。でも、町の病院だとなかなかHIV感染まで疑うって難しいでしょうね。
(私)そうだろうなぁ。頭痛や発熱からHIV感染を疑うって、難しいと思うよ。
特にHIV感染者、エイズ患者を多く診てる病院以外では難しいよね。
エイズ拠点病院の専門医が、町の皮膚科や耳鼻咽喉科、内科などの医師にもっとHIV感染を疑って欲しいって訴えてる本を何冊も読んだよ。
それは結局、現状ではHIV感染の初期症状を多くの医師が見逃しているからだね。
(慎太郎)そうですね。それって、結局HIV感染の不安を感じたら医師に任せず自分でHIV検査を受けなさいってことですよね。
(私)その通り。HIV感染の急性期に当たる時期に、発熱、頭痛、リンパの腫れなどの症状が出た時は、仮に医師がHIV検査を勧めなかったとしても自分で検査を受けた方がいいってことだね。
(慎太郎)もう何度もおじさんに言われました。
(私)もっと言えば、何も症状が出なくてもHIV感染の不安、心当たりがあればHIV検査を受けた方がいい。
最初に言ったように、HIVに感染しても必ず誰にでも感染初期の症状が出る訳じゃないからね。
(慎太郎)はい。分かりました。
(私)それじゃ今回はここらで終わりにしよう。
(慎太郎)おじさん、ありがとうございました。
検査の先送りは「いきなりエイズ」のリスクが増すだけ。
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