自分の体に何かの異常を感じた時、HIV感染症の初期症状ではないかと不安に思う人がたくさんいます。

その一方で何も自覚症状が出ないからHIVには感染していないと安心する人がいます。

実はどちらのケースも大間違いで、症状からHIV感染は判断できません。

特に後者のケースはもしHIVに感染していれば「いきなりエイズ」の危険性があります。

それを私が甥っ子の陽介に説明するのであなたもいっしょに聞いてください。

(甥っ子陽介)おじさん、HIV感染症は初期症状が出なければ安心していいんですか? (私)陽介、それは全くの大間違い、とんでもないよ。初期症状は出る人と出ない人がいるからね。
陽介 私

(陽介)えー!HIVに感染しても初期症状が出ない人もいるんですか?

(私)そうだよ。HIVに感染したら必ず何かの初期症状が出ると決まってる訳じゃない。

(陽介)だっておじさん、以前にHIV感染症の初期症状を教えてもらったとき、かなり高い確率で発熱やリンパ節の腫れが出るって教えてもらいましたよ。

それって、逆に言えばそうした初期症状が出なければHIVには感染していないってことじゃないんですか?

(私)確かに、「これってHIV感染症の初期症状かな?」という記事でそんなデータを紹介したよね。

ただし、それはその調査を行った母集団ではそうだった、ということだね。

(陽介)HIV感染者全般として言えるデータではないってことですか?

(私)あれはあれで1つの信頼できるデータだと思うよ。

「HIV感染者の早期発見と社会復帰のポイント」(医薬ジャーナル社)の中でデータを引用した文献もしっかり明記されているしね。

ただ、その一方で、「これでわかる HIV/AIDS診療の基本」(南江堂)によると、HIV感染者の40%から90%に何らかの急性期の症状が見られると書いてある。

(陽介)うーん、40%から90%って、かなり幅が広いですね。

(私)確かにその通り。

40%なら初期症状は出ない人の方が多いと言えるし、90%ならほとんどの人に症状が出ると言える。

この差は大きいよね。

(陽介)いったいどっちがホントなんですか?

(私)たぶん、どっちもホントなんだと思うよ。

さっきも言ったけど調査する母集団によって結果が異なるんじゃないかな?

(陽介)調査結果が40%の場合もあるし、90%の場合もあるってことですか?

(私)うん、たぶんそうだと思うよ。

(陽介)仮に40%あたりの発症確率だと何も症状が出ないからといってHIVに感染していないとは言えないですね。

(私)確かにそうだけど、それは90%でも同じことが言えるよ。HIVに感染しているか、いなかは症状から判断出来ない。

何も症状が出なくても感染しているかも知れないし、怪しい症状連発でも感染していないかも知れない。

(陽介)症状からは何とも言えないってことですね。

(私)そうだね。ただ、発熱やリンパ節の腫れからHIV感染を疑うのは検査を受けるきっかけになるよね。

今まで全くHIV検査には無関心だった人が検査を受けるのはいいことだよ。

(陽介)それじゃ何も症状が出ないからと安心してしまうのはどうなんでしょう?

(私)当たり前の話だけど、ホントにHIVに感染していた場合には数年先に「いきなりエイズ」を発症する可能性が高い。

(陽介)でもおじさん、実際にネットの医療相談サイトを見ていると初期症状と言われる症状がないから安心している人がいますよ。

(私)確かにね。私もいくつかのサイトでそんな書き込みを見たことがあるよ。

私が思うに、あまりにHIV感染の初期症状を心配する人が多いので、いつの間にかHIVに感染すると必ず初期症状が出ると思い込んでる人がいるんじゃないか。

(陽介)だから何も自覚症状がないとHIVには感染していないと安心してしまうんですね。

(私)うん、ありそうな話だね。でもそれは何度も言うけど間違いだからね。

症状が出なくてもHIVに感染している可能性もある。これを忘れないで欲しいね。

(陽介)了解です。

(私)私がいつも思うのは、HIV感染については症状を心配するより、可能性を心配して欲しいね。

つまり、症状が出たか、出なかったかよりも、HIVに感染した可能性があったのか、なかったのか。こっちが重要だね。

(陽介)だって症状を気にする人も、逆に気にしない人もHIVに感染した可能性があればこそ、心配したり安心したりするんだと思いますよ。

そこはみんな自分のことだから分かっているんじゃないですか?

(私)いやいや、そうとも言えない。

限りなく危ない行為を繰り返し行っておきながら、HIV感染を全く心配しない人だっている。

あるいは全く他人事のように無関心の人もいる。

(陽介)言われてみればそうですね。だから「いきなりエイズ」も多く報告されているんですね。

(私)陽介の言う通りだよ。だいたい1年間に新規HIV感染者として報告された人の約30%は「いきなりエイズ」を発症している。

その30%のみなさんは、「まさか自分が・・・」と思っているはずだ。

特に50歳以上の世代だとHIV感染が分かった段階で2人に1人はすでにエイズを発症している。

下のグラフを見てごらん。

高齢いきなりエイズ

(陽介)う~ん、なるほど、本当ですね。

それだけ50歳以上の世代は本来HIV検査が必要な人が検査を受けていないと言うことですね。

では今回のお話を最後にまとめてみますね。

●HIV感染の急性期の症状は感染者全員に必ず出るものではない。中には症状が出ない人もいる。

●また逆にどんなに怪しい症状を連発してもHIVに感染していないこともある。

●したがって、発熱、リンパ節の腫れなどの症状出ても、出なくても、不安があればHIV検査を受ける。

(私)その通りだ。

症状が出なくてもHIVに感染したかも知れない行為に心当たりがあるなら、ぜひともHIV検査を受けて欲しいね。

HIV検査はHIVに感染しているかどうかを測る唯一の方法だからね。

現代の医学ではウイルスを完全駆除することは出来ないけど、早期のHIV検査で見つかればエイズ発症を防ぐことが可能だからね。

まさに早期のHIV検査は救命的検査となるよ。

(陽介)おじさん、よく分かりました。

(私)それじゃ今回はこれでお終い!

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