もしもあなたが何かの病気や怪我などで手術を受けることになったら、病院では必ずHIV検査をするのでしょうか?
そしてその場合はどんな手続きで検査を行い、検査結果は教えてくれるのでしょうか?
今回は病院における手術前のHIV検査について、私の甥っ子の慎太郎と話してみたいと思います。
(甥っ子慎太郎)おじさん、病院では手術前に必ずHIV検査をするんですか? | (私)慎太郎、必ずと決まってるわけじゃないけど、検査する病院は多いね。 |
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(慎太郎)よく病院の手術前にはHIV検査をするって聞くんですけど、そもそも何のためにHIV検査をするんですか?
(私)慎太郎は何のためだと思う?
(慎太郎)うーん、まさかHIVに感染してたら隔離したり手術を断ったり、そんな差別目的じゃないでしょうね。
(私)飛んでもない!そりゃ病院の関係者に対して失礼だよ!
(慎太郎)あちゃー、どうもすみません!
(私)実際にはその逆で、患者の命、健康を守るためにHIV検査を行うんだよ。
(慎太郎)あ~、そうなんですか。でも、それってどういうことですか?
(私)だって考えてみてごらん。これから手術をしようとする患者さんがもしもHIVに感染していたとしたら。すでに免疫低下が起きているかも知れないし、何かの症状を持っているかも知れない。
手術をうまく成功させるにはそうした情報を事前に知っておくことが大事なんだよ。
(慎太郎)なるほど!そういう目的なんですね。
(私)そうだよ。そしてもうひとつ大事な目的があるね。それは院内感染の防止だ。医師や看護師、他の患者さんへHIVが感染するのを防ぐためだね。
(慎太郎)HIV感染を知らずに手術を行うと感染する可能性があるってことですね?
(私)そうだよ。例えば針刺し事故だね。患者に使った注射器の針が間違って刺さってしまったり、患者の血液に触れる機会も多いからね。
(慎太郎)そうかぁ。確かにそうですよね。
(私)これは何もHIVに限らないんだよ。HIVと同じようにC型肝炎や梅毒などの検査を行う病院も多数あるからね。
(慎太郎)それらの検査費用は誰が負担するんですか?患者ですか?
(私)本来院内感染防止が目的であれば、これは病院側の経費だね。ところが、院内感染防止目的なのに患者に費用負担させる病院もあって過去に大きな問題になったことがあったんだ。⇒補足資料①
(慎太郎)ふーん、そうなんですか。ところで手術前検査って、患者には知らされるんですか?
(私)もちろん事前に検査を行うことは知らされるよ。特にHIV検査は本人の事前承諾なしには検査してはいけないことになってるんだ。
(慎太郎)え?なぜですか?
(私)それはね、かつてHIV感染者に対する偏見や差別が大きな人権問題になったからだよ。本人に無断でHIV検査を行うこと自体が差別扱いだからね。
(慎太郎)それじゃ必ず事前に本人へ検査をすると知らせてくれるんですね。
(私)そうだよ。
(慎太郎)検査結果も当然教えてもらえるんですよね?
(私)もちろんだよ。ただ、病院によっては検査結果をキチンと患者に説明しないところがあるんだ。特に検査結果が陰性だった場合には連絡しないことがあるようだね。
(慎太郎)でもそれって、病院側は困らないかも知れませんけど患者は心配ですよね。
(私)そうだね。検査結果が陽性であれ陰性であれ、結果を知りたいはずだね。もし病院側が結果を教えてくれない場合は患者の方から聞けば必ず教えてくれるよ。
ただ、HIV検査で結果が陽性なのに教えてくれないなんてあり得ない。陽性ならすぐに専門病院へ行く必要があるからね。
(慎太郎)なるほど。ところで先ほど院内感染の例として針刺し事故の話がありましたよね。あれって、実際問題としてどのくらいの確率で感染が起きるものなんですか?
(私)うん、おじさんが調べたところではね、針刺し事故1回当たりの感染確率の高い順で言うと、
●HBV(B型肝炎ウイルス) 30%
●HCV(C型肝炎ウイルス) 2%
●HIV 0.3%
だいたいこんな感じだね。そして梅毒は可能性がゼロではないけど問題にならないくらい低い確率らしいよ。
(慎太郎)なるほど、よく分かりました。
(私)それじゃ今回の話をもう1回おさらいしてお終いにしよう。
●病院で入院や手術前にHIV検査を行うことがある。これは院内感染防止と患者の保護が目的だ。
●HIV検査を行う場合は必ず事前に本人の承諾を得ることが条件になっている。
●院内感染防止目的のHIV検査は基本的に病院が費用を負担する。ただし、中には患者に請求する医療機関もあって、過去には問題になっている。
●HIV検査の結果は当然患者に伝えられる。ただし、陰性だった場合にキチンと説明しない病院もある。患者の方から聞けば教えてくれる。
以上で今回はお終いだよ。
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補足資料
①HIV検査と手術(姉妹サイト HIV感染症の症状完全ガイド)