抗HIVガイドライン2018年3月版がネット上で公開されています。
私は同ガイドラインを2010年版からずっと見ているのですが、今回の2018年版では1つ大きな変更点がありました。
あなたのHIV検査にお役に立てば幸いです。
(甥っ子慎太郎)おじさん、今日はどんなお話ですか? |
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(私)慎太郎、今日は最新のHIV治療の話だよ。 |
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(慎太郎)HIV治療の話ですか。どんなことでしょう?
(私)実はね、つい最近、抗HIV治療ガイドライン2018年3月版を見たんだよ。
(慎太郎)あ~、これまでにも何度か出来たガイドラインですね?
(私)そうだよ、その最新版だ。そして2017年版からの変更点の1つが、「抗HIV治療開始基準の目安を改訂」なんだよ。
(慎太郎)うーんと、おじさん、それってどういう意味ですか?
(私)つまり、HIVに感染していると判明した患者に対して、どの時期から抗HIV治療を開始するか、その開始時期の目安を改訂したってことだ。
(慎太郎)そうなんですか。でも、HIVに感染していると分かれば早期治療開始がいいに決まっているんじゃないですか?どの時期から開始するかって、検討の余地があるんですか?
(私)そうだね。抗HIV治療と言うのは、具体的には患者の体内のHIV増殖を抑える薬を飲むことだ。この抗HIV薬を飲むことで、体内のHIVをコントロールし、検出限界以下まで減らすんだね。
(慎太郎)はい、前にもおじさんに教えてもらいました。ARTと呼ばれる治療法ですね。
(私)その通りだ。この治療法が開発されてからHIVに感染してもエイズ発症を抑えることが出来るようになったし、エイズで亡くなる人も激減したんだよ。
(慎太郎)そうでしたね。だったら余計に早く治療開始した方がいいですよね。
(私)確かにそうなんだけど、抗HIV薬の場合はいったん飲み始めるともう中断することが出来ない。途中で薬を止めるとHIVに耐性が出来て薬が効かなくなってしまうんだ。
(慎太郎)あ、そうでしたね!それも前に教えてもらいました。患者にとっては毎日必ず薬を飲む負担が大きいし、薬の副作用もあるし、なるべく治療開始の時期を遅くしてたんですよね。
(私)そうだね。体内の免疫力を測りながら、これ以上低下すると危ない、と言う時期になったら治療を開始してたんだ。
(慎太郎)それが2018年版のガイドラインではどう変わったんですか?
(私)うん、免疫力によらず、HIVに感染していることが分かった時点ですぐに治療開始を推奨してるんだ。
(慎太郎)え~!そうなんですか!でも、今まではそうしたいけど出来なかったんですよね?
(私)そうだね。2018年版を読むと変更になった理由が書かれているよ。
(慎太郎)どんな理由なんですか?
(私)実は最近の研究で、抗HIV治療の開始時期が早いほど、治療の経過が良いことが分かって来た。免疫力の回復が大きく改善出来るし、その結果生存率も高くなると分かったんだよ。
(慎太郎)へぇ~そうなんですか。
(私)それに抗HIV薬も改善が進んで、副作用の軽い薬が出来てきたし、飲む量も1日1回、1錠で済むものもあるんだよ。だから患者の負担も小さくなってきたんだ。
(慎太郎)なるほどです。早く薬を飲み始めた方が治療効果が大きいし、患者が薬を飲む負担、副作用の改善も進んできたってわけですね。
(私)そうなんだよ。ちょっとここで、2013年から2018年までの抗HIV治療ガイドラインの変化を見てもらおうか。こんなふうに治療開始の時期が変わって来てる。
2014年までは、CD4数が350を切ったら薬の投与開始だった。CD4と言うのは体内の免疫力を図る指標の1つだね。健康な人だと700から1300くらいあるんだ。
それがHIVに感染するとどんどん減っていき、350を切るとエイズ発症の危険性があるとされていた。だから2014年までは350が1つの目安になっていた。
(慎太郎)それが2016年からは500を切ったらもう治療開始になったんですね。そして2018年からはCD4数によらず、とにかくHIVに感染していると分かったら治療開始を推奨となってますね。
(私)そうだね。年々、抗HIV治療開始時期が早くなっている。その方がさっきも言ったけど治療効果が大きく、生存率も高いことが分かってきたからね。
(慎太郎)なるほど・・・。でもそうなると今度は、いかに早期にHIV感染を見つけるか、そこですよね。早期の治療がより効果的と分かっても、HIVに感染していることが分からなければ治療のしようがないですもんね。
(私)確かに慎太郎の言う通りだよ。HIV感染症はエイズ発症まで自覚症状がないから、どこかでHIV検査を受けない限り分からない。
(慎太郎)そこがHIV感染の怖いところですよね。本人は何も気づかず、体内でどんどんHIVが増えて免疫力が低下するんですから。
(私)ところで、国立感染症研究所のホームページで、2018年2月にエイズの説明記事が久しぶりに改訂されたんだ。その記事の中にもHIV感染の早期発見が大事と言う話が何度も出て来る。
早期発見のために、HIV検査はウインドーピリオドの短い、第四世代のHIV検査を推奨しているね。
(慎太郎)第四世代のHIV検査、おじさんに教えてもらいましたね。HIV抗体に加えてHIV抗原も見つける検査ですね。
(私)そうだよ。HIV抗原はHIV抗体よりも早く体内に現れるので、早期の検査に有利なんだよ。今では大抵の保健所、病院が第四世代のHIV検査を使ってると思うよ。
(慎太郎)そんなお話でしたね。
(私)まぁ、そんな訳で、2018年3月版の抗HIV治療ガイドラインによると、HIV感染症の治療は今まで以上に早期開始が推奨されるようになった、と言うことだ。
その方が免疫力回復の効果が大きく、予後改善、生存率も高くなることが分かったんだね。
(慎太郎)はい。その早期治療開始のためにも、HIV検査が大事って話ですね。
(私)その通り。国立感染症研究所では第四世代のHIV検査を推奨している。
今日の話はこんなところかな。分かったかい、慎太郎。
(慎太郎)おじさん、ありがとうございました。よく分かりました。
(私)ではこの辺で終わりにしようか。
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