当サイトでは以前、こんな記事を掲載しました。
今回のお話はこの続編です。
私の調べたことを甥っ子の慎太郎に話すので、あなたもいっしょに聞いて下さい。
【今回のテーマと内容】 ・ ●テーマ:早期のHIV検査が重要な訳 ・ 1.急性期・早期にHIV検査を受けるメリット ・ 2.早期の治療開始に不可欠なものとは? ・ 3.まとめ ・ |
(甥っ子慎太郎)おじさん、今日はどんなお話ですか? |
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(私)慎太郎、今日はね「早期のHIV検査はなぜ重要か?」と言う話だよ。 |
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(慎太郎)「早期のHIV検査の重要性」ですか?
それって、以前にも『早期検査、早期治療が重要なわけ』で話してくれましたよね?
(私)うん、そうだったね。今回も同じテーマだが最近見つけた新しい情報源からの話をしたいと思ってね。
(慎太郎)新しい情報源?何ですか?
(私)まず、今までは主にこちらから情報を仕入れてた。
それに加えて、今回見つけた情報源はこちらだ。
非常によく似た内容になっている。
まぁ、どちらもHIV感染症の治療を行うにあたってのガイドラインだから、似てるのは当たり前だ。
(慎太郎)そうでしょうね。これが違ってたら大変ですよね。
(私)ただ、HIV感染症の治療は日進月歩だから、どちらも次々に内容が更新されている。
それに比べて、日本性感染症学会が公開している「性感染症 診断・治療ガイドラン」はこの10年、あまり内容は変わっていない。
梅毒や淋菌、クラミジアの治療法はそれほど大きくは変わっていないように思う。
しかし、HIVについては新薬も登場するし、治療法の見直しも行われている。
(慎太郎)そうなんですね。
(私)その見直しの1つが、抗HIV治療開始時期の見直しだ。
前回の話でもそこを重点的に話したよね。
(慎太郎)はい、覚えています。HIVに感染した後、まだ免疫力が高い時点で治療を開始した方が予後がいいと言うお話でした。
(私)そこだよ。今回もそこを再度取り上げてみたい。「HIV感染症 治療のガイド」に書かれている早期治療開始のメリットを話そうと思う。
(慎太郎)はい、ぜひ知りたいです。
(私)同ガイドに書かれている、HIV感染の急性期、あるいは感染早期に治療を開始するメリットは次の7つだ。
①急性期症状の緩和
②ウイルスセットポイントを下げること による疾患進行の遅延化
③ウイルスリザーバーのサイズ縮小
④CD4陽性リンパ球数回復の促進
⑤ウイルス増殖の抑制による薬剤耐性変異株出現の抑制
⑥免疫機能の温存
⑦二次感染の拡大防止
この7つだよ。
(慎太郎)えーっと・・・③番の「ウイルスリザーバーのサイズ縮小」ってどう言う意味ですか?
(私)ふむ、そうだね、何のことか分からないだろうね。私も分からないので調べてみた。
「ウイルスリザーバー」と言うのは「長期生存型感染細胞」のことらしい。
(慎太郎)「長期生存型感染細胞」・・・これもまた分かりにくいですね。ますます分かりません。
(私)慎太郎、以前私が『HIV感染症はなぜ完治出来ないのか? 』と言う話をしたのを覚えているかい?
(慎太郎)え~っと随分前のお話ですね。確か、HIVが感染する免疫細胞の中にはえらく寿命の長い細胞があって、その中にHIVが隠れ込むと言うお話でしたね。
(私)その通り。その長寿命の細胞に隠れているHIVがどうしても残るので完治出来ない。
それがまさにウイルスリザーバー、長期生存型感染細胞のことだ。
(慎太郎)なるほど。早期に抗HIV治療を開始すると、その長期生存型感染細胞も少なくて済むと言う訳ですね。
(私)そう言うことだ。ガイドラインに直接そんな補足説明は載っていなかったけど私が調べたところではそういう理解だね。
(慎太郎)⑤番目はどう言う意味ですか?
(私)「ウイルス増殖の抑制による薬剤耐性変異株出現の抑制」だね。
HIVは体内で免疫細胞に感染し、どんどん増殖していく。しかし、人間の細胞分裂と違って、HIVが自分のコピーを作るのは実にいい加減だ。
中にはコピーするのを間違って、元々のHIVとは違う型のHIVになってしまうことがある。これが変異株だね。
こうして次々と増殖して変異株が出てくると、中には抗HIV薬が効かない、文字通り「薬剤耐性変異株」が出て来る危険性があるって訳だ。
(慎太郎)なるほど。それでそうした危険な変異株が出て来る前に抗HIV治療を開始して変異株の出現を抑えるって訳ですね。
(私)その通りだ。それじゃ⑦番は分かるかい?
(慎太郎)え?⑦番ですか?二次感染を防ぐって、当たり前じゃないですか?
(私)どう当たり前なんだい?
(慎太郎)ちゃんと覚えていますよ。HIVに感染すると、体内にHIV抗体が生成されるまでの急性期、早期に爆発的に増殖するんですよね。
すると血液中や体液中のHIV濃度が高くなり、結果として感染しやすくなってしまうんです。
だから急性期、や感染早期に抗HIV治療を行い、体内のウイルス量を検出限界まで抑え込めば二次感染のリスクも小さくなる、そういう事でしょう?
(私)正解だ。その通り。そんな訳で、HIV感染が分かればなるべく早期の抗HIV治療が望ましいとされる見解が主流になっている。
むろん、患者個々の症状や事情は皆異なるから全てそうだとは言い切れないけど全体的な傾向としては早期がよいとされているね。
(慎太郎)なるほど。しかしおじさん。早期の治療開始が望まれるってことは言い換えると早期のHIV検査が望まれるってこととイコールですね。
(私)まさしくその通り。いつも慎太郎に話しているように早期のHIV検査は救命的検査だ。
単に、「エイズになる前にHIV感染を見つける。」と言った意味合いだけじゃない。
早期のHIV検査は「いきなりエイズ」を防ぐことは無論、更に抗HIV医療の予後を改善するのにも大いに役立つって訳だ。
もっとハッキリ言えば、HIV感染の早期治療に早期のHIV検査は必須と言える。
(慎太郎)本当にそうですよね。
でもおじさん、急性期はむろん、感染早期だってHIV抗体が生成されていない可能性がありますね。
早期のHIV検査が大事と言っても、HIV感染の可能性があった日から2ヶ月は経過しないとHIV検査は受けられませんよね。
(私)確かに保健所や病院のHIV検査だと早くても2ヶ月経過してないとダメだね。
第四世代のHIV検査と呼ばれているHIV抗原抗体検査だと、感染の可能性があった日から1ヶ月経てば検査可能とされている。
ただしHIV抗原出現にも個人差があるので余裕を見て2ヶ月にしているね。
(慎太郎)HIV感染から1ヶ月過ぎていれば、まぁ何とか信頼性そこそこのHIV検査が可能ってことですね。
(私)そうだね。まずは1ヶ月経過の頃にHIV検査を受けて、その代わり2ヶ月後、または3ヶ月後に再検査を受ける、これが条件だ。
あるいはどうしても不安でもっと早くHIV検査を受けたい人はNAT検査(核酸増幅検査)を受けるんだね。
こちらは感染した日から11日経っていれば検査可能だ。
ただし、NAT検査が出来る医療機関はごく限られている。それと検査費用も1万5千円くらいと高い。
(慎太郎)前に『最速HIV検査NATはどこで受けられる?』で教えてもらいましたね。
(私)ああ、そうだったね。それじゃそろそろ今日の話をまとめてもらおうかな。
(慎太郎)はい、分かりました。
HIV感染症の治療開始時期は急性期、あるいは感染早期に開始した方が7つのメリットがある。
①急性期症状の緩和
②ウイルスセットポイントを下げること による疾患進行の遅延化
③ウイルスリザーバーのサイズ縮小
④CD4陽性リンパ球数回復の促進
⑤ウイルス増殖の抑制による薬剤耐性変異株出現の抑制
⑥免疫機能の温存
⑦二次感染の拡大防止
これらのメリットが分かって来て、段々と抗HIV医療の開始時期は早まっている、と言うことです。
(私)そうだったね。
そして忘れてはならないのが、早期の治療を可能にするのは早期のHIV検査だってことだ。
自覚症状の有無にかかわらず、HIV感染の不安や心当たりがあれば早期に検査を受けて欲しいね。
早期のHIV検査は救命的検査である、これを忘れないで欲しい。
(慎太郎)おじさんん、どうもありがとうございました。
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