今更ですが、HIVに関する早期検査、早期治療の重要性について私の調べたことをあなたにお伝えしたいと思います。

いろんな医療サイトや保健所のサイトでは、

「早期にHIV感染が分かればエイズ発症を防ぐことも出来ます。」

と書いています。

では、エイズ発症後にHIV感染が分かった場合はどうなるのでしょう。エイズ発症前にHIV感染が分かる場合と、エイズ発症後に分かる場合ではどんな差があるのでしょうか。

それこそがHIV感染の早期発見、早期治療の必要性、重要性の根拠となるものです。

◇あなたは勘違いしていませんか?

かつては致死的疾患であったHIV感染症。有効な治療法もなく免疫不全による日和見感染症によってエイズを発症、その後凡そ2年以内に命を落とす恐ろしい病気でした。

しかし、医学の進歩によって現在ではHIV感染症は致死的疾患ではなくなりました。1997年頃から始まったARTと呼ばれる抗HIV治療によって免疫力回復が可能となりました。体内のウイルス量を検出限界までコントロールできるようになったのです。

その結果エイズで亡くなる患者は激減し、一部には「HIV感染症は慢性疾患に近付いた」とも言われています。

「もはやエイズは死の病ではない」と書かれた記事をいたる所で目にします。

そしてこうした医学の進歩は主にネット上で周知され多くの人の知る所となりました。むろんHIV感染症が致死的疾患でなくなったことは事実であり、周知が進むことは望ましいことに違いありません。

それは世の中にまだまだ存在するHIV陽性者、エイズ患者に対する偏見や差別をなくす追い風にもなると思います。

しかし、もしかしたら「エイズは死の病ではなくった」と言うことを勘違いしている人がいるかも知れません。そう、あなたも勘違いしていませんか?

 

◇早期のHIV検査は救命的検査となる

「もはやエイズは死の病ではない」と言うのは事実ですが、だからといってHIV感染症やエイズが恐ろしい病気ではなくなったと言うことではありません。ここは絶対に私たちが勘違いしてはいけないところだと思います。

HIV感染症が慢性疾患に近いと言えるのは、感染が早期に見つかり、エイズ発症前のまだ免疫力が高い状態で治療を開始出来た場合の話です。

もしも発見が遅れエイズ発症後の抗HIV治療開始では必ずしも予後がいいとは言えないケースもあるのです。ここが問題です。それはこの本にも詳しく書かれています。

HIV感染症診療マネジメント

『HIV感染症 診療マネジメント』 医薬ジャーナル社

今村 顕史 著(都立駒込病院感染症科医長)

今村氏は日本エイズ学会理事・日本エイズ学会評議員・東京HIV診療ネットワーク幹事などを歴任されており、日本のHIV感染症治療を支えるリーダーの一人とされています。

この本の中に「早期診断の重要性」と言う項目があり、こう書かれています。

『HIV感染に気がつかないで経過すると、やがて免疫力が低下して様々な病気を発症してしまいます。そして(エイズの)治療が進歩した今でも、大きな病気を発症すれば死亡することや後遺症を残してしまうこともあるのです。』

またこうも書かれています。

『また最近は心血管疾患や慢性腎臓病などの長期合併症も、治療の開始が遅れるほど起こりやすいことが分かってきました。』

つまり、医学の進歩による抗HIV医療もエイズ発症後からの開始では死亡することもあるし後遺症や長期合併症の恐れもあると言うことです。

「もはやエイズは死の病ではない」という医学の進歩の恩恵を最大限に受けることが出来るのは早期にHIV感染が見つかった場合と言えます。

では私が調べた先端抗HIV医療からの見解をもう2つご紹介しておきます。

1つは厚生労働省がネット上で公開している「抗HIV治療ガイドライン 2016年3月版」に掲載されている見解です。

同ガイドラインの「治療開始時期と治療成績」と言う章の中に治療開始時期が早いほどその後の生存率が高いと言うデータが詳しく載っています。

例えばあなたの免疫力を示す指標の1つであるCD4数が、350以上ある段階で抗HIV治療を開始するのと、350以下で開始するのでは明らかにその後の生存率に差が見られることを解説しています。

CD4はHIV感染後、時間の経過と共に低下していきます。CD4が高い段階で抗HIV治療を開始するには早期にHIV感染を見つけること、すなわち早期のHIV検査が必須となります。

それからもう1つ専門誌の見解をご紹介しておきます。

『HIV感染者の早期発見と社会復帰のポイント』 医薬ジャーナル社

岡慎一 編 (エイズ治療・研究開発センター長)

この本の「いきなりエイズの問題点」の中でエイズ発症前の治療開始と、エイズ発症後の治療開始では有意に生存率に差が出ることを指摘しています。

同書のデータによれば、治療開始から120週後で比べた場合、

●エイズ発症前の治療開始 生存率 99%(139例)

●エイズ発症後の治療開始 生存率 80%(65例)

このような生存率の差があるそうです。

こうしたデータからいかに早期のHIV感染発見が大事かを知ることが出来ます。

今回はHIV感染について早期発見、早期治療が必要な理由を改めてあなたにお伝えしました。その理由とは、ひとことで言えば、「命が助かるため」に尽きます。

HIV感染症が致死的疾患ではなくなった現在においても、早期発見、早期治療が何より重要です。薬があるから大丈夫、などと安心するのは大間違いです。

当サイトで繰り返し書いてきましたが、あなたにとって早期のHIV検査は救命的検査になるかも知れません。

今回の記事に関しては、過去にこんな関連記事も掲載しています。どうぞ合せてお読み下さい。

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