HIV抗体検査では感染の可能性があった日から2ヶ月から3ヶ月経過しないと正確な検査が出来ないとされています。
でも、中には到底そんなに待てない、今すぐにでもHIV検査が受けたい、という人だっています。
では、そんな人はどうすればいいのでしょうか。
それを私が甥っ子の陽介に話しますので、ぜひあなたもごいっしょに聞いてください。
(甥っ子陽介)おじさん、どうしてもすぐにHIV検査を受けたい人はどうすればいいんですか? |
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(私)陽介、それは条件付きでいくつか方法があるよ。知っておくといざという時に役に立つかも知れないね。 |
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(陽介)おじさん、前にいろいろと教えてもらった中に、ウインドーピリオドがありましたね。
HIVに感染しても検査がすぐに出来ない、待たなくてはいけない期間のことでしたね。
(私)そうだよ。HIV検査の種類によってウインドーピリオドの長さも変わってくる。
(陽介)はい、覚えています。HIV抗体検査だと、感染してから2ヶ月から3ヶ月待たないと正確な検査が出来ないんですよね?
(私)正解。その通りだよ。
保健所や病院によってウインドーピリオドの設定が異なっているね。以前の3ヶ月から2ヶ月に短縮するところが増えて来た。
これは第三世代のHIV抗体検査から、第四世代のHIV抗原抗体検査に切り替わって早期に検査出来るようになったからだよ。
(陽介)でもおじさん、世の中にはHIV感染を心配する深刻な人もいるはずで、2ヶ月でも待てない人がいると思います。
そんな人に何かいい方法はないんですか?
(私)基本的には、ない!待つしかない!
(陽介)えー!そんな薄情な!そう言わず、何かいい方法教えてくださいよ!
(私)そう言われても、何ともならん!ただ、一番最初に言ったように、条件付きなら方法がないこともない。
(陽介)どんな条件なんですか?
(私)100%の信頼性じゃなく、60%とか80%の信頼性でよければ検査可能だ。条件とは信頼性だよ。
(陽介)うーん・・・信頼性が80%ですか・・・。
てことは、仮に「陰性」と判定されても、もしかしたら本当は「陽性」かも知れないってことですね。そのリスクが20%あるんですね。
(私)まぁ、実際には何パーセントの信頼性か正確には言えないけど、ともかく3ヶ月が過ぎたら再検査が絶対条件だね。
(陽介)なるほど。しかし、どうしても早くHIV検査を受けないと不安でたまらない、日常生活に支障が出るような深刻な人は1ヶ月目、2ヶ月目の検査もアリですね。
(私)そうだね。厚生労働省の関連サイトでもそうしたアドバイスを載せている。⇒補足資料①
(陽介)おじさん、もしもウインドーピリオド前の検査で、「陽性」判定が出たらどうなるんですか?
(私)そうだね。その可能性もあるよね。その場合は確認検査を受けることになるね。ウインドーピリオドを過ぎて受ける検査と全く同じだよ。
(陽介)了解です。おじさん、他には何か早くHIV検査を受ける方法はないんですか?
(私)そうだね。HIV抗体検査よりも、もっとウインドーピリオドが短い検査を受ける手もあるね。これも条件付きだけど。
(陽介)どんな検査があるんですか?
(私)まずはNAT検査だね。この検査だとHIVに感染してから11日目には検査可能と言われているんだ。
(陽介)11日目ですか!こりゃまた早いですね!
(私)そうだね。献血で集めた血液なんかもこのNAT検査が使われているんだ。
(陽介)でもおじさん、何か条件付きなんでしょう?
(私)そうだよ。まず、普通の保健所や病院ではNAT検査をやってない。NAT検査にはそれ用の設備や環境が必要なんだよ。日本では数えるほどしか実施していない。
(陽介)あちゃー!そうなんですか。せっかく便利な検査だと思ったのに!では、どこでNAT検査をやってるんですか?
(私)それはね、ここで調べることが出来るよ。
『HIV検査相談マップ 検査場所を探す』 ここで「NAT検査」で検索すれば出てくる。おじさんが調べたところ、全国に14ヶ所しかなかったよ。
(陽介)うーん・・・14ヶ所ですか。少ないですね。
(私)そうだね。きっと設備が高いんだよ。検査費用もHIV抗体検査が3000円から7000円くらいなのに、NAT検査はその倍の15000円くらいするんだ。
(陽介)ひゃー!高いですね。
(私)それともう1つ。普通の病院で行うNAT検査だとHIV-1しか検査出来ないんだ。
可能性は低いけどHIV-2に感染しているかも知れないから、NAT検査でもやっぱり3ヶ月過ぎて抗体検査を受け直す必要があるんだよ。
(陽介)あれー!そうなんですか。
(私)うん。血液センターで使ってるNAT検査はHIV-1とHIV-2が両方同時に検査できるらしい。でも、病院のNAT検査では出来ないんだ。
(陽介)分かりました。やっぱり3ヶ月過ぎるのを待つしかないですね。
(私)それともう1つ、別の検査があるよ。
さっきも少し話たけど、HIV抗原検査だ。
これはHIV抗体ではなく、HIVの一部(抗原)であるp24と言うタンパク質を見つける検査なんだ。
HIV抗体検査よりウインドーピリオドが短くて、感染してから1ヶ月目には検査が出来る。
(陽介)おー!それはいいですね!抗体検査よりずい分早いですね。
(私)うん。ただし、抗原検査はNAT検査と同じでHIV-1しか検査出来ないんだ。
(陽介)えー!そうなんですか。それじゃまた3ヶ月過ぎて抗体検査を受け直すことになりますね。
(私)そうだね。普通は抗体検査とセットにして、抗原抗体検査と使われている。第四世代のHIV検査とも呼ばれるね。
(陽介)そうですか。今までのおじさんのお話をまとめると、こんな感じですね。
●HIV抗体検査
ウインドーピリオド前に検査を受ければ100%の信頼性ではないが、ある程度の安心はできる。
●NAT検査
感染してから11日目に検査が可能。ただし、検査可能な病院や保健所が限定されている。HIV-1しか検査出来ない。
●抗原検査
感染してから1ヶ月目に検査可能。ただし、HIV-1しか検査出来ない。
以上、3つのケースは全てHIV感染の可能性があった日から3ヶ月が過ぎて、再度HIV抗体検査を受ける必要がある。
(私)うん、その通りだね。結局、自分のHIV感染を正確に判定したければHIV抗体検査のウインドーピリオドが過ぎてから検査を受けるしかないんだ。
HIV-2も日本では非常に可能性は低いけど、ゼロではないからね。
(陽介)分かりました。どうしても3ヶ月過ぎるのを待てない人は、再検査を受けることを承知の上でもっと早く検査を受けることもアリ、これが結論ですね。
(私)そういうことになるね。
管理人注記:HIV抗原検査は1ヶ月目で検査可能とする医療サイト、エイズ関連本が多い中で、実際の保健所や病院では抗原抗体検査として実施されており、この場合の検査可能日は感染の可能性があった日から2ヶ月目、あるいは3ヶ月目として運用されています。私が探した限り、HIV抗原抗体検査で1ヶ月可とする医療機関はありませんでした。やはり余裕を見ているのだと思います。
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