梅毒やクラミジアなどの性感染症に感染していると、HIVの感染確率が高くなります。これはあなたも見たり、聞いたりしたことがあると思います。でも、それって本当なんでしょうか?
私が調べたことを甥っ子の陽介に話しますので、ぜひいっしょに聞いて下さい。
(甥っ子陽介)おじさん、淋菌に感染しているとHIVにも感染しやすくなるんでしょう? | (私)陽介、その通りだよ。ただ淋菌に限らずその他の性感染症でも同じだよ。 |
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(陽介)そうでしたね。前に「HIV感染症の予防法は?」って話の時に教えてくれましたよね。
(私)うん、そうだった。それがどうかしたのかい?
(陽介)実はですね、今日ネットの医療相談サイトを見ていたら、「淋菌に感染しているとHIV感染のリスクが高くなると言うのは本当ですか?」と言う相談が載っていたんですね。
(私)ふむふむ。それで?
(陽介)その医療相談サイトは現役の医師が回答するんですけど、15人の医師が「本当ではありません。」と回答しているんですよ。ただの1人も本当ですって回答していないんです。
(私)あらあら、そんなバカな。あり得ない回答だね。
(陽介)「本当ではありません」と回答した医師たちは、
「淋菌とHIVに直接の因果関係はなく、そもそも淋菌に感染するような人はHIVにも感染しやすい人である可能性が高い。それだけのことです。」
って言うんです。不特定多数の人と性行為を行うとか、風俗通いをしているとか、そんなニュアンスなんですよ。
(私)えらいまた飛躍した話だね。しかし、現役の医師でもその程度しかHIV感染の情報を持っていない人がいるんだね。驚くね。
(陽介)本当は淋菌に感染しているとHIVにも感染しやすくなるんですよね?
(私)その通り。淋菌だけじゃなく梅毒やクラミジア、性器ヘルペスでも同様だね。粘膜部が炎症を起こしてHIVが感染しやすくなる。潰瘍が出来るともっとリスクは高まるんだ。
(陽介)そうですよね。
(私)それは私が過去に読んだ性感染症の本の全てにそう書いてあった。いわば性感染症の常識と言ってもいいと思うよ。
(陽介)はい。どんな本に書いてあったんですか?
(私)そうだなぁ・・・。私が読んだ本を紹介しても中身まで確認出来ないから、ネット上で確認出来るサイトを紹介してあげよう。公的な医療、研究機関、保健所や病院のホームページなどに多数出てくる。
(陽介)そうなんですか。それじゃぜひ教えて下さい。僕もネット上で確認したいです。
(私)分かった。では私が調べたサイトを紹介しよう。
(陽介)お願いします。
(私)ただし、今から紹介するサイトは私が検索してたまたま見つけたサイトで、これら以外にもまだ多数のサイトが情報発信していると思うよ。
(陽介)そうなんですね。了解です。
(私)では、紹介しよう。
◇公的医療・研究機関のホームページ
●「あなたと、あなたのいいヒトへ」(HIV/AIDS先端医療開発センター)
『たとえば梅毒やヘルペスなどの性感染症によってできた炎症や潰かい瘍ようなども、傷口と同じようにHIVや他の性感染症の病原体が入り込みやすい状態になっていると言えます。もともと、ものを吸収しやすい粘膜部分に、このような傷口ができている場合、よりHIVを受け入れやすい環境が生まれることになりま す』
『性器に潰瘍性病変を有すると、エイズの原因となるヒト免疫不全ウイルスを移したり、移されたりする可能性が高まることが知られている。』
『同時に、梅毒など他の性感染症にかかっていると、HIVに感染しやすくなることも知られている。梅毒や淋病(淋菌感染症)、ヘルペス、尖圭コンジローマなどによる発疹や潰瘍なども「傷」なんだ』
●HIV検査相談マップ(厚生労働科学研究費補助金エイズ対策政策研究事業)
『他の性感染症(梅毒、淋病、クラミジアなど)に感染していると、粘膜に炎症を起こしやすくなり、感染の確率がさらに数倍増加します。』
『性感染症は性器に炎症や潰瘍を作るため、HIVが感染しやすい状態を作り、潰瘍がある場合は、男性で10~50倍、女性で50~300倍、潰瘍がない場合でも男女で2-5倍、HIVに感染しやすくなるとされています。』
◇都道府県の保健所などのホームページ
●HIVの感染予防について|HIVの基礎知識|北海道HIV/AIDS情報
『一般的に性感染症に感染していると、HIVの感染率は数倍高くなるといわれています。』
『HIV感染症以外の性感染症のために、皮膚、粘膜に炎症や傷があると、健常時の数倍から数十倍、HIVに感染しやすくなります。』
『クラミジア感染症などの性感染症に感染すると、性器等の粘膜に炎症や損傷が起きます。炎症や損傷は病原体にとって大きく開いた体内への入り口となるので、「HIV」にも感染しやすくなります。』
『性器クラミジア感染症などの性感染症に感染すると、性器の粘膜が炎症を起こすため、HIVに非常に感染しやすい状態になり、感染の可能性が通常の何倍にも高まります。』
『クラミジアに感染すると、クラミジアに感染していない人に比べ、4~5倍もエイズウイルス(HIV)に感染しやすくなります。』
『またクラミジア感染により粘膜があれていると、通常の3倍から5倍もHIVに感染しやすいと言われています。』
『梅毒やクラミジアなどの性感染症に感染しているとHIVに感染しやすくなると言われています。』
『性感染症にかかっていると、粘膜のバリア機能が低下してHIVに感染しやすくなります。』
『クラミジアにかぎらず、梅毒や淋病、性器ヘルペス感染症等の性病にかかると、性器の粘膜が壊れてHIVに感染しやすくなります。』
『1回の性交によりHIVが感染する確率は約0.1%とされていますが、他のSTD(淋病、梅毒、クラミジア等)が存在すると、患部の皮膚・粘膜が弱まりHIVが侵入しやすくなるため、感染率が数倍から数百倍にも高まると言われています。』
◇医療機関のホームページ
『他の性感染症に罹患していると、局所の傷害のため、HIV を伝播しやすくなるとともに、感染を受けやすい状況にある。』
『本症(梅毒)がとくに異性間でのHIV感染伝播の増加因子である。』
『クラミジアに感染していると、HIV(エイズウイルス)への感染が3~5倍になるとも言われています。』
『クラミジアに感染している場合、HIV(エイズウイルス)への感染リスクが3~5倍になります。』
『クラミジアなど他の病気に感染していると、HIVの感染する確率が6-10倍になるといわれています。』
『クラミジアだけではなく、尿道炎・膣炎などを引き起こすSTDに感染している状態であれば、何も感染していない状態に比べ、HIVに感染しやすくなります。』
●HIV感染症を知る 地方独立行政法人 総合病院 国保旭中央病院のホームページ
『性感染症(クラミジア、淋病、梅毒、性器ヘルペス、トリコモナス症、尖形コンジロームなど)にかかると性器に傷ができ、HIVに感染する危険性が数倍から数十倍高まります。』
(私)ざっとこんな感じかな。探せばもっと見つかるけどね。
(陽介)いえいえ、もう十分です。よく分かりました。
(私)これだけのサイトで、「梅毒やクラミジアなどの性感染症に感染するとHIV感染のリスクが高まる。」と書いてある。信用してもいいと思うよ。
(陽介)そうですね。よく分かりました。
(私)それじゃ今回はこの辺で終わりにしよう。
(陽介)おじさん、ありがとうございました。
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