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HIVに感染したかどうかはHIV検査を受ける以外に確かめる方法はありません。

しかし、急性HIV感染症を発症しているとき、一般的な血液検査で異常がみられることはないのでしょうか?

100%確定は出来なくても、一般的な血液検査からHIV感染を疑うことは可能なのでしょうか?

私が調べたことを甥っ子の陽介に説明しますから、あなたもごいっしょに聞いてください。

(甥っ子陽介)おじさん、HIV感染は一般的な血液検査では分からないんですよね?
陽介
(私)陽介、その通りだよ。普通の健康診断などの血液検査では分からない。
私

(陽介)実はこの前ネットの相談サイトでHIV感染についての相談を見かけたんですよ。

(私)ほ~、どんな相談だった?

(陽介)ある男性が性風俗で遊んだあとに微熱、寝汗、下痢などの症状が続いたそうです。

それで3ヶ月待てずに内科に行って医師に相談し、血液検査を受けたそうです。

(私)血液検査って、HIV検査かな?

(陽介)いいえ、そうじゃなくて白血球やリンパ球、血小板などの検査だったそうです。

(私)ふ~ん、それで?

(陽介)それらの数値は全部正常範囲に入っていて、何も異常は見つからなかったそうです。

医師はその結果を見て、

「何も異常は見つからないからHIV感染による初期症状とは思えない。」

と診断したそうです。

(私)そりゃまた変な話だね。

(陽介)やっぱり変ですか?

(私)うん。HIV以外の何かの感染症を疑って、その検査のひとつとして血液検査を行うのは分かるけどね。

HIVに感染しているかどうかはあくまでHIV検査以外に判定方法はない。

(陽介)ということは、いくら血液検査が正常であっても、HIVに感染しているかどうかは分からない、ってことですか?

(私)その通り。そもそも一般的な血液検査って、どんなものか知ってるかい?

(陽介)いや、分かりません。1年に1回、会社で定期健康診断があって、そのとき血液検査があります。

(私)どんな検査項目がある?

(陽介)うーん、よく覚えていません。ちょっと年上の先輩たちはコレステロール値が高いとか、肝機能に異常があるとか言ってますけど。

(私)それそれ。普通の健康診断だとそういったものを検査するね。

特別な決まりがある訳じゃないけど、一般的な健康診断ではこんな項目を調べるよ。

◇脂質

●総コレステロール・・・家族性高コレステロール血症・糖尿病など

●LDLコレステロール・・家族性高コレステロール血症・糖尿病・肝硬変など

●HDLコレステロール・・動脈硬化・糖尿病・肝硬変など

●中性脂肪・・・脂肪肝・糖尿病・腎不全など

◇肝機能

●AST(GOT)・・・急性肝炎・慢性肝炎・脂肪肝など

●ALT(GPT)・・・急性肝炎・慢性肝炎・脂肪肝など

●γ-GT(γ-GTP)・・アルコール性肝炎・急性肝炎・慢性肝炎など

◇貧血・その他

●白血球級数・・・細菌感染症・白血病など

●赤血球数・・・各種貧血・白血病・多血症など

●血小板数・・・感染症・血栓症など

(「病院で受ける検査が分かる本」・法研 参照)

こんな感じかな。

そして白血球は更に好中球・リンパ球・好酸球・単球・好塩基球に分かれるんだよ。

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(陽介)なるほど。ネットで相談した男性が白血球数、リンパ球数、血小板数の検査結果を気にしたのも分かります。

細菌などが感染すると数が増えるんですね。

(私)そうだよ。細菌感染による炎症が起きると免疫機能が働いて外敵をやっつけようと白血球が増えるんだ。

(陽介)えーっと、それじゃ一番最初のネットの相談に戻りますけど。

相談した男性は風俗で遊んだあとに発熱、寝汗、下痢などの症状が出て急性HIV感染症を疑ったんですね。

(私)うんうん。よくあるパターンだね。

(陽介)それで内科で血液検査を受けたら白血球数もリンパ球数も血小板数も異常なしだったんですね。

(私)うん。

(陽介)それで診察した医師は、男性の発熱や下痢はHIV感染による急性期の症状ではないと診断した訳です。

(私)そこそこ!そこがおかしいよ!

HIV検査以外の血液検査でいくら異常がなくても、それでHIVに感染していないとは言えないね。

(陽介)あくまでもHIVに感染しているかどうかはHIV検査を受ける以外にないと?

(私)そうだよ。HIVに感染して急性期の症状が出た人が、必ず白血球数やリンパ球数に異常が出るとは限らない。

逆に異常が出たとしてもHIVに感染しているとは限らない。別の感染症であるかも知れない。

⇒補足資料①参照

(陽介)うーん、それじゃHIVに感染しているかどうかを判断するのにHIV検査以外の血液検査はあまり参考にはならないということですね。

(私)その通りだね。だからネットで相談した男性も、内科で一般的な血液検査を受けるんじゃなくてHIV検査を受けるべきだね。

(陽介)それは相談者も分かってるみたいですよ。

ただ、保健所などの抗体検査では3ヶ月待たないと正確な検査が出来ないでしょう?

それで仕方なく内科に行ったみたいですよ。

(私)確かにHIV抗体検査だと3ヶ月待たないと正確な検査は出来ない。

でもね、NAT検査なら感染から11日、HIV抗原検査なら30日で正確な検査ができる。

どうしても不安でたまらないならそんな検査を使う方法もあるね。

(陽介)NAT検査やHIV抗原検査はどこで受けることが出来るんですか?

(私)残念ながらNAT検査が可能な病院はとても少ない。

こちらのサイトから検索することが出来るよ。

『HIV検査相談マップ』

検索条件にNAT検査を入れるといい。

(陽介)なるほど、ここでNAT検査が受けられる病院が見つかるんですね。

それじゃHIV抗原検査はどこで受ければいいんですか?

(私)HIV抗原検査はね、第四世代のHIV検査と呼ばれてHIV抗体検査とセットで行われることが多い。

全国の保健所や病院でやってるよ。たぶん電話で聞けば教えてくれると思う。

(陽介)でも、保健所も病院も感染した可能性があった日から3ヶ月経って検査を受けるように言いますよ。

(私)うん。それはHIV-1とHIV-2の両方を検査するためだよ。実はNAT検査もHIV抗原検査もHIV-1しか検査出来ない。

HIV-2を検査しようとすると抗体検査になるので3ヶ月経ってから、という話になるんだよ。

(陽介)そうなんですか。でもHIV-1、HIV-2は前におじさんに教えてもらいましたね。

日本ではHIV-1がほとんどで、HIV-2の感染例はほんの数件しかないんでしょう?

(私)そうだよ。だからHIV-1が陰性ならまず大丈夫。

念のために3ヶ月過ぎてからHIV抗体検査を受けてHIV-2もチェックすればいい。

(陽介)なるほど。では、今回のお話をまとめるとこんな感じですかね。

●急性HIV感染症が疑われるとき、白血球数やリンパ球数などの血液検査を受けてもHIV感染は分からない。 

●どうしても3ヶ月待たずにHIV検査を受けたいときはNAT検査やHIV抗原検査を行っている病院や保健所にいく。

●ただし、HIV-2の感染を確認するには3ヶ月過ぎてHIV抗体検査を受ける必要がある。

 (私)そうだね。今日の結論としては、一般的な健康診断の血液検査じゃHIV感染は分からない。

少しでもHIV感染の不安があるのなら保健所や病院でちゃんと検査を受けて欲しいね。

毎年、新規にHIV感染者の報告が1,400人から1,500人くらいあるんだけど約30%ほどはすでにエイズを発症している。

いわゆる「いきなりエイズ」だね。

今の医学では早期にHIV感染が分かればエイズ発症を防ぐことが出来る。

だから健康診断の結果を気にするより、HIV検査を受けることだね。

早期のHIV検査は救命的検査だってことを忘れないで欲しいな。

(陽介)よく分かりました。おじさん、ありがとうございました。

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補足資料

①厚生労働省の「抗HIV治療ガイドライン 2013」によれば、急性期のHIV感染者には以下のような頻度で異常が見つかるそうです。

●白血球減少 38%

●血小板減少 45%

●トランスアミナーゼの上昇 21%

従って、こうした血液検査が全く無関係という訳ではありません。ただ、この結果を持ってHIV感染の有無を判定するのは不可であり、同ガイドラインも急性期のHIV検査にはNAT検査を推奨しています。

なお、トランスアミナーゼとは主に幹細胞に存在する酵素の一種です。

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