つい先日、「歯医者でHIVに感染するの?」と言う記事を書きました。
すると、何ということでしょう。その記事を書いた数日後に私は歯医者に行くハメになり、自らHIV感染のチェックを行う機会に恵まれ(?)ました。その体験談を書きたいと思います。
前回の記事で、あなたの歯医者のHIV感染をチェックする項目は次の3つだと書きました。
1.歯科医師とスタッフが患者さんごとにグローブを交換しているか?
2.治療用の椅子に座ったときにタービン(歯を削る器具)などがつきっぱなしになっていないか?
3.口の中を触ったツバのついた手でその辺をベタベタさわってないか?
さて、今回私が行った歯医者ではどうだったのか。1つずつお話しますね。
1.歯科医師とスタッフが患者さんごとにグローブを交換しているか?
4月某日、私は久々に歯医者に行きました。虫歯が痛くて我慢出来なかったのです。私が行く歯科はとても大きな病院で、先生が3人、歯科衛生士が6,7人くらいいます。
治療台も10台くらいあって、予約の要らない歯科なのです。とても人気があっていつ行っても患者は多いのですが、何しろ治療のキャパが大きいのでそんなに待たずに自分の順番がやってきます。
そんな大きな人気の歯科ですが、さて院内感染防止にどんな注意をしているのでしょう。
まずは「患者さんごとにグローブを交換しているか」と言う点です。ここ、私はしっかりチェックしました。何しろ治療台が10代もあって、先生も歯科衛生士さんも掛け持ちで治療をしています。同時に何人かの患者の治療を行っているのです。
しかし、完璧に毎回グルーブを交換していました。私の治療台に来たときは毎回新品のグローブを手にしていました。どうも治療台を離れる時にグローブを外して、再び来たら新品を使う、そんな感じでした。
ですからまずは第一関門は完璧クリアでした。
2.治療用の椅子に座ったときにタービン(歯を削る器具)などがつきっぱなしになっていないか?
タービンと言うのは歯を削るドリルみたいなやつです。あの音を聞くだけで気分が悪くなります。タービンには歯茎から出血した血液が付着します。必ず患者ごとに殺菌、滅菌する必要があります。
タービンがつなぎっぱなしでは使い回しの可能性があるのです。ここを2番目にチェックしました。
私の座った治療用の椅子の真ん前にタービンが掛けてありました。しかし、先っぽの削る部分はついていませんでした。衛生士さんがやってきて新しいものを着けていました。きっと殺菌、滅菌したものに違いありません。
私はタービンの他にピンセットにも注目しました。色んな種類のピンセットで何度も私の口の中を触ったのです。名前は知りませんが、歯茎や歯をゴリゴリこする器具も使っていました。
それらの器具は私の治療が終わったとき、診察台の上にはもうありませんでした。どこかに消えていました。これもきっと殺菌、滅菌処理に回したのだと思います。
3.口の中を触ったツバのついた手でその辺をベタベタさわってないか?
さて、最後は3番目、「唾のついた手でその辺をベタベタ触っていないか」、と言うチェック項目です。先生や衛生士さんの手をしっかり見ていました。
治療中はグローブをしてて、他の器具を触るときはグローブを外して手を洗ってから触っていました。「お~小まめにやってる!」と思わず感心しました。
今まではそんなところを注意して見たことがなかったのですが、前回の記事を書いたことで改めて注意深く観察したのです。
以上のように、患者の立場からチェックできる、HIVを始めとする院内感染防止体制はバッチリでした。
たぶん、私がお世話になった歯科は1日に少なくとも50人は患者が来るでしょう。それだけの数の患者が毎日治療に来れば、中には何かに感染している人が混じっていると考えるのが自然です。
HIVでなくてもB型肝炎、C型肝炎などはキャリアの数がけた違いです。可能性はぐっと高いはずです。
あなたも歯医者にかかるときは院内感染防止にしっかり取り組んでいる病院にして下さい。
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