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あなたもHIVの感染ルートの中で、男性同士の性的接触によるルートが最も多いことはご存知でしょう。

では、なぜ男性同士の性的接触が最大感染ルートになっているのでしょうか?

当サイトでも過去に何度か取り上げて記事にしてきました。

●男性同士だと避妊の必要がないので、コンドームを使わないことが多い。

●アナルセックスでは小さな傷が出来たり、わずかでも出血することがありHIVが感染しやすい。

まぁ、大方この2つが理由とされています。

どの専門書、医療サイトを見てもこの2つが理由として出てきます。

しかし・・・

私が全く知らなかった理由が他にもありました。

今回は

「番外編!なぜ男性同士の性的接触でHIV感染が多いのか?」

と言うタイトルであなたにお届けしたいと思います。

 

◇あるHIV陽性者のブログから

つい最近、あるHIV陽性者のブログを読みました。

その人は30代の男性で、「いきなりエイズ」を発症し生命の危機に陥ります。

エイズ指標疾患の中では最も発症頻度の高い、ニューモシスチス肺炎をおこしたのです。

幸い男性は何とか一命をとりとめ、ご自身の体験をブログで公開しています。

この男性がなぜ男性同士の性的接触によるHIV感染が多いのか、その理由を語っています。

冒頭に2つの理由をあげました。もっとも広く言われている理由です。

しかし、この男性に言わせると決して理由はそれだけではないそうです。

男性ご自身が男性同士の性的接触を繰り返してきた体験から語っているのです。

確かにコンドームを使わない事が多いとか、アナルセックスの感染確率が高いとか、それもあるけどそれだけではない。

実は男性同士の性行為は男女間の性行為よりも至って簡単に関係が成立してしまうのだそうです。

つまり性行為の回数が多く、感染機会も多くなってしまう。

これこそが男性同士の性的接触によるHIV感染が最も多い理由の1つだと指摘されています。

うーん、なるほど・・・。

ブログを読んで私はすっかり納得してしまいました。

そして今までそんなことを考えたこともありませんでした。

男性が男性相手を探すのに、ネット上やハッテンバなどを利用すればいとも簡単に相手が見つかるそうです。

それは男性が女性の相手を探すの比べるとずっと簡単なのだそうです。

例えば超イケメンの男性や、すごいお金持ちの男性なら、遊び相手に困ることなく女性をゲットできるでしょう。

しかし、容姿も平凡、経済力も平凡な男性だと、そうそう簡単に女性がゲットできる訳ではありません。

むろん、風俗に行く手もありますが、当然それなりのお金がかかります。

出会い系サイトで見つけることも可能でしょうが、そう簡単ではないでしょう。

その点、男性が男性を見つけるのは平凡な容姿でも平凡な経済力でも簡単なのだそうです。

1日に数回別の男性と会うことも可能だそうです。

このように男性同士だと簡単に性的接触を行う機会を得ることが出来る、これが感染機会を増やし結果的に感染者を多く発生させている理由だと指摘されています。

 

◇HIVの感染ルートを確認する

では、ここでエイズ動向委員会から発表されているHIVの感染ルートを確認しておきましょう。

まず、2016年における新規HIV感染者の感染ルートです。

HIV感染ルート
グラフ1.新規HIV感染者感染ルート(姉妹サイトHIV検査完全ガイドより引用)

全体の7割以上が同性間の性的接触であり、全て男性同士の接触でした。

圧倒的に男性同士に性的接触によってHIVに感染していることが分かります。

次に新規エイズ患者の感染ルートです。

エイズ感染ルート
グラフ2.新規エイズ患者感染ルート(姉妹サイトHIV検査完全ガイドより引用)

新規エイズ患者も全体の55%は男性同士の性的接触が感染ルートになっています。

やはり男性同士の性的接触がHIVの最大感染ルートであることは間違いありません。

次に男性同士の性的接触によるHIV感染が多い理由についてです。

厚生労働省の関連サイトである、「HIV検査相談マップ」では以下のように説明しています。

『男性同性間の性的接触では、腸管粘膜から精液中のHIVが侵入します。機械的な刺激の強い膣や口腔の粘膜は重層ですが、腸管粘膜は単層であることから傷つきやすいため、HIVが侵入しやすく、膣性交よりも感染リスクが高くなります。』

(「HIV検査相談マップ」より引用)

アナルセックスがHIV感染の確率が高い理由を以上にように説明しています。

同様の説明が国立感染症研究所のホームページや、他の医療機関、HIV/エイズの専門書にも出てきます。

 

◇あくまでも個人の見解です

ブログ運営の男性はこうも書いています。

『アナルセックスがHIV感染の確率が高いのは確かだろう。しかし、アナルセックスは男性同士とは限らない。男女間でも存在する。』

『男性同士の性的接触だかからと言って必ずアナルセックスを行う訳ではない。』

なるほど。いちいちごもっとも、納得です。

だからこそ、男性はご自身の見解として、先ほどの「男性同士は関係を持つのが容易」と言うのが理由の1つだと指摘されるのです。

むろん、これはブログ運営者の個人的な見解ではあります。

ただしご自身がHIV陽性者であり、男性と性的接触を繰り返した経験者でもあり、そうした体験からの指摘です。

私としてはかなりの説得力を感じました。

なお、お断りしておきますが、「男性同士は関係を持つのが容易」と言うのは決して差別的な指摘や偏見からではありません。

そんな意図は全くありません。

くり返しますが、ブログ運営者の体験から語られた個人的見解です。

そして私はそれが、男性同士の性的接触による感染が、HIVの最大感染ルートである理由の1つだと、納得したのです。

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