当サイトでは過去にHIV感染症と歯科医療に関する記事を2つ掲載してきました。

歯医者でHIVに感染するの?

続・歯医者でHIVに感染するの?

今回はシリーズ第3弾です。

 

【今回のテーマと内容】

●テーマ:HIV感染者の歯科治療の実態

1.HIV感染者の歯科治療

2.差別と偏見の実態

3.一番危ない病院とは?
(甥っ子慎太郎)おじさん、今日はどんなお話ですか?
陽介
(私)慎太郎、今日はHIV感染者の歯科治療に関する話だよ。
私

(慎太郎)HIV感染者の歯科治療ですか?

それなら過去に2回お話してもらってますね。

(私)そうだったね。今回はHIV感染者の歯科治療をデータから検証してみたいと思う。

(慎太郎)そうなんですか。おじさん、どんなデータがあるんですか?

(私)少しだけ古いデータなんだけど、厚生労働省が平成20年(2008年)に行った、『HIV感染症の医療体制の整備に関する研究』というデータだよ。

(慎太郎)ふ~ん、そのデータからどんなことが分かるんですか?

(私)その研究報告書の中にね、HIV感染者がどうやって歯の治療を受けたのか、書かれているんだよ。

(慎太郎)そうなんですか。

(私)それによるとね、こんな感じだ。

まず、自分で自分のHIV感染を知ってる人たちの場合だ。

調査対象はHIV感染症の患者で歯の治療を受けた616人だ。

その616人がどこで、どんなふうに治療を受けたかと言うと、

●抗HIV治療を受けている病院内の歯科で治療 43%

●外部の歯科でHIV感染を明らかにして治療 26%

●外部の歯科でHIV感染を明らかにせず治療 31%

以上のようになっている。

つまり、HIV感染者の31%は自分がHIVに感染していることを隠して治療を受けているんだね。

(慎太郎)うーん・・。

それっておじさん、やはりHIV感染者に対する差別や偏見があるからですか?

(私)そう、それを心配して隠したまま治療を受けているんだね。

残念ながらいまだに「HIV感染者はお断り」とする歯科があるからね。

断らないまでも個人情報の扱いが不十分だったり、露骨に差別的な対応をとったり、患者が随分不愉快な思いをしてるケースがあるんだよ。

(慎太郎)そうなんですか。

(私)前述の厚生労働省の調べでは、不快と感じた患者122人の内訳はこんな感じだ。

●治療拒否・他院へ廻された 29人 (23.8%)

●他の患者と区別されている 23人 (18.9%)

●いやそうな態度をされた 16人 (13.1%)

●希望の日時がとれない 12 人(9.8%)

●他の患者にHIVと分かる言動があった 9人 (7.4%)

(慎太郎)なんともひどい差別ですね。

(私)そうだね。

しかし、ここでもう1つのデータがあるんだよ。

先ほどと同じく平成20年(2008年)に厚生労働省が行った調査なんだけど、HIV感染者が自分がまだHIVに感染していると気づかない時期に、歯の治療を受けていた、と回答した人が929人中403人もいたんだ。

つまりこの調査対象となったHIV感染者の43%はHIV感染に気付かないまま歯医者に通っていたことになる。

(慎太郎)なるほど・・・。

(私)と言うことは、仮に「HIV感染者お断り」と言ってる歯医者でも、実は病院側が把握していないだけで実際にはHIV感染者が受診している可能性があるってことだ。

(慎太郎)そうですよね!確かに!

(私)仮に院内感染が怖くて「HIV感染者お断り」だとしたら、そんな歯科こそ危ない、怖いってことだ。

先ほどのデータ通り、全てのHIV感染者が事前に病院側へHIV感染を明らかにするわけじゃないからね。

常にHIV感染のリスクを前提に院内感染防止の対策を行う必要があるんだ。

それをやらずに「HIV感染者お断り」とだけ言ってる歯科は最も危険、危ない。

(慎太郎)それに前にも教えてもらいましたけど、HIV以外にもB型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスの危険性もありますよね。

(私)そうなんだよ。針刺し事故のような感染では、B型肝炎ウイルスはHIVの100倍、C型肝炎ウイルスは10倍も感染力が強いとされている。

だからB型肝炎の院内感染が万全なら当然HIVの感染予防も万全といえる。

言い換えると、HIVだけのために特別な感染予防は要らないんだよ。

(慎太郎)それは前にも教えてもらいましたね。

(私)院内感染の予防法や、危ない歯医者の見分け方は前に話したね。

(慎太郎)はい、教えてもらいました。

(私)今回はHIV感染者の歯科治療について厚生労働省のデータを紹介してみた。

これからわかることは、依然として歯科においてはHIVに対する偏見と差別が存在するってことだ。

そして、そうした背景からHIV感染を隠して治療を受ける患者も多いってことだ。

本来ならやはりHIV感染を明らかにして万全な治療を受けたいよね。

(慎太郎)本当ですね。1日も早くHIV感染者に対する偏見や差別がなくなって、安心して歯の治療が受けられるようになるといいですね。

(私)それじゃ今回はこの辺で終わりにしよう。

(慎太郎)おじさん、ありがとうございました。

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