12月1日は世界エイズデーでした。日本でもHIV感染予防の啓蒙を図ると同時にエイズに対する正しい知識、情報を多くのメディアが発信していました。
そうした情報発信の中で多かったのが、
「中高年にいきなりエイズが多い」
という情報です。
今回、その理由を解説した記事をネットで見つけました。
果たして中高年にいきなりエイズが多い、その理由とは?
私が調べたことを甥っ子の陽介に話しますので、ぜひあなたもいっしょに聞いて下さい。
(甥っ子陽介)おじさん、世界エイズデーの前後はテレビや新聞でもHIV、エイズの情報がたくさん出てましたね。 |
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(私)陽介、そうだったね。日頃はまずエイズを扱わないような番組でも扱ってたね。 |
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(陽介)本当ですね。僕もいくつかそうした番組を見たんですけど、けっこう同じことを言ってました。
(私)ほう、どんなことだい?
(陽介)はい、
「中高年にいきなりエイズが多い。」
って話です。
この指摘、けっこう目立ちました。
(私)そうか。確かに私もテレビやネットニュースで見た覚えがあるよ。
(陽介)以前おじさんに『最新エイズ事情「中高年が危ない!」』って話をしてもらいましたよね。
だからそうしたニュースを見ても、「そうだろうな」って思いました。
(私)ああ、そういえばそんな話をしたね。でも、その話をしたのは2013年、もう3年も前のことだ。
もっと新しいデータで確かめてみよう。
(陽介)お!いいですね。新しいデータって、いつのですか?
(私)そうだな。エイズ動向委員会から公開されている2015年(平成27年)のデータをみて見よう。
本当に中高年にいきなりエイズが多いのか?
試しに40歳未満と、40歳以上でいきなりエイズの割合を比較してみよう。
ほら、こんな感じだよ。
40歳未満のいきなりエイズの割合は19.3%、それが40歳以上だといっきに43.5%に跳ね上がる。
更に50歳以上に限定すると全ての年代で50%を超えている。
つまり、50歳以上でHIV感染が見つかった場合、2人に1人はすでにエイズを発症していたことになる。
(陽介)う~ん、こうしてデータで見ると一目瞭然ですね。
でも、どうして40歳以上、中高年にいきなりエイズが多いんですか?
(私)うん、それについてはネット上でこんな記事が出ていた。
記事を書いたのは医学ライターの井出ゆきえさんだ。
詳しくはこの記事を読んでもらうとして、中高年にいきなりエイズが多い理由を簡単に言うと、中高年世代にはHIV検査を嫌って避ける、忌避感(きひかん)があるそうだ。
それゆえHIV検査を受けない。だからいきなりエイズが多い、こんな説明だ。
(陽介)でもおじさん、どうして中高年はHIV検査に対して忌避感を持っているんですか?
(私)井出ゆきえさんの説明によると、今の中高年が性に目覚める年齢の頃、日本ではエイズパニックが起きていた。
HIV陽性者がHIVに感染していることで差別、偏見を持たれ、ずい分と人権侵害を受けた。
それを多感な年ごろに目の当たりにしたのが今の中高年って訳だ。井出さんはそう説明している。
(陽介)ふ~ん、そうなんですか。おじさんもそう思いますか?
(私)いや、実はそう思わない。何しろ医学ライターの肩書のある井出ゆきえさんが書いてるから根拠のあることなんだろうけど・・・。
まず、日本でエイズパニックが起きたのは1986年、87年なんだ。
(陽介)はい。前に『エイズパニックとは?』で教えてもらいました。
(私)ところで「性に目覚める年齢」って、いったい何歳だ?
(陽介)そうですねぇ。個人差もあるでしょうけど、一般には中学生から高校生くらいじゃないですか?
(私)そうだよな。年齢で言えば、14歳~18歳ってところだろうな。
(陽介)そうだと思います。
(私)すると、その年齢で1986年を過ごした人は、現在何歳だ?
(陽介)え~っと、1986年が今からちょうど30年前ですから、現在の年齢で言えば44歳~48歳ってことになります。
(私)そうだよね。確かに40代からいきなりエイズの割合が増えるんだけど、40代より50代、60代の方がいきなりエイズの割合は多い。
(陽介)でも、今の50代、60代はエイズパニックが起きた時代にはもう立派な大人ですよね。20代、30代だったはずです。性に目覚める年齢はとっくに過ぎてますよ。
(私)そうだよね。ここが井出ゆきえさんの説明と矛盾するよね。
まぁ、性に目覚める年齢ではないけど、エイズパニックをリアルタイムで目の当たりにした体験があって、それがHIV検査に対する忌避感を生み出していると考えられなくもない。
(陽介)でもおじさん、そのHIV検査に対する忌避感って、もしHIV陽性だったら自分も差別、偏見を受けるかも知れないという不安、恐れが根底にあるからでしょう?
(私)そうだと思うよ。
でもね、陽介。私と同じ50代の友人や知人にHIV検査のことを話すと全く別の理由で検査を受けていない。
(陽介)それはどんな理由ですか?
(私)井出ゆきえさんの説明だと、HIV検査の結果を恐れて検査を受けないって話だよね。
でも、私の友人や知人はそれ以前の理由でHIV検査を受けていない。
つまり、こんな理由だ。
●そもそも自分がHIVに感染しているかも知れないという危機感がない。自分だけは大丈夫だと思っている。
●保健所や病院でのHIV検査は人目が気になって受けずらい。
この2つが大きな理由だよ。
(これは管理人の友人、知人の実際の話です。フィクションではありません。)
(陽介)なるほど。HIV検査の結果が怖いんじゃなくて、単に危機感がなくて検査の必要性を理解していないってことですね。
それと中高年ゆえの人目を気にするって事情がある訳ですね。
(私)そうなんだよ。特に中高年の女性は保健所や病院へ行きずらいと思うね。
(陽介)そうでしょしょうね。男性より人目を気にするかもしれませんね。
(私)そうだね。もっとも、私の友人、知人がそうだからと言って、中高年全般に同じ理由が当てはまると決めつけられないけどね。
(陽介)たぶん、若い世代の方がパソコンやスマホでHIV、エイズのことをいっぱい調べて情報や知識を得てる気がします。
それがHIV検査を受ける動機づけなることも多いと思います。
(私)そうだね。中高年はHIVやエイズの情報、知識不足によってHIV検査を受けないという側面があるかも知れないね。
(陽介)それにしても40歳以上のいきなりエイズの割合、高いですね。
(私)本当にそうだね。早期発見出来れば薬でエイズ発症を防ぐことが出来るだけに、中高年にもっとHIV検査を受けて欲しいね。
(陽介)今回、世界エイズデーをきっかけに多くのメディアを通して「中高年にいきなりエイズが多い」って知った人が増えたと思います。
中高年でHIV検査を受けようと思った人も随分増えたんじゃないでしょうか。
(私)そうだといいね。
今日は「なぜ中高年にいきなりエイズが多いか?」という話だった。医学ライターの井出ゆきえさんの説と私の友人、知人のケースを話した。
それじゃ今日の話はこの辺で終わりにしようか。
(陽介)はい。おじさん、ありがとうございました。
検査の先送りは「いきなりエイズ」のリスクが増すだけ。
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