8月27日に厚生労働省エイズ動向委員会から2017年(平成29年)のエイズ動向報告が発表されました。

『エイズ動向委員会報告』

このデータから、2017年におけるHIV陽性者の年代別「いきなりエイズ」の割合を調べてみました。かなり衝撃的な結果となりました。

私の調べた結果を甥っ子の慎太郎に話しますのであなたもいっしょに聞いて下さい。

(甥っ子慎太郎)おじさん、今日はどんなお話ですか?
陽介
(私)慎太郎、今日は2017年の「いきなりエイズ」についてだよ。
私

(慎太郎)2017年のいきなりエイズですか?それはまたちょっとネタが古いですね。

(私)そうだな。でも2017年のエイズ動向の正式発表は8月27日付だからね。厚生労働省エイズ動向委員会から発表されたんだよ。

(慎太郎)そうでしたか。そもそも発表が遅いんですね。

(私)例年、春に前年の速報値が出て、8月に正式版が出るんだよ。

(慎太郎)その正式版にいきなりエイズのデータも入ってたんですか?

(私)いや、いきなりエイズと言うのは正式な名称じゃないので、エイズ動向委員会の報告の中に直接は出て来ない。そもそもいきなりエイズって何だか知ってるよね?

(慎太郎)はい。前に『いきなりエイズとは?』と言うお話で教えてくれましたね。HIV感染が分かった時点ですでにエイズを発症してるケースを「いきなりエイズ」と言うんでしたよね。

(私)その通りだ。

(慎太郎)それに『2017年のいきなりAIDS率下がらず』と言うお話もありましたね。この10年、HIV陽性者は横ばいからやや減少傾向にありますが、いきなりエイズの割合は全く減らず、ほぼ30%で推移してるんですよね。

(私)その通りだね。その時こんなグラフを見せたよね。

いきなりエイズ

 

青い棒グラフがHIV陽性者だ。これにはエイズ患者を含んでる。そして赤い折れ線グラフがいきなりエイズの割合だ。グラフを見ての通り、約30%でずっと推移してるよね。

つまり日本ではHIV感染が見つかった時点で10人に3人はすでにエイズを発症していたことになる。

HIV陽性者の報告件数は、2016年(平成28年)の1,440件から2017年(平成29年)は1,407件と33件減少したけど、いきなりエイズの割合は減っていない。

(慎太郎)そうですね。それでおじさん、今日のお話なんですけど・・・。2017年のいきなりエイズって、このグラフとはまた別のお話なんですか?

(私)そう、今日はまた別の角度から2017年のいきなりエイズを考えてみようって話だ。

(慎太郎)なるほど。では別の角度ってどんなお話ですか?

(私)それはね、年代別のいきなりエイズだ。エイズ動向委員会のデータは年代別のHIV陽性者、エイズ患者の報告件数が出ているからね。

(慎太郎)はは~ん、それじゃ各年代別にいきなりエイズを比較してみるってお話ですか?

(私)ズバリ、その通り!それじゃ慎太郎はどう思う?年代別に見てどの世代にいきなりエイズが多いと思う?

(慎太郎)そうですね。単純にいきなりエイズの件数だけで言えば、やはり20代から40代じゃないですか?そもそもエイズ患者が多い世代ですよね、きっと。

(私)なるほど。では年代別のいきなりエイズの報告件数をみてみよう。エイズ動向委員会の報告をグラフにすると、こんな感じだ。

いきなりエイズ年代別

 

このグラフは2017年の新規エイズ患者の年代別分布を表している。すなわちいきなりエイズの件数分布に等しい。

なぜなら新規エイズ患者とはHIV感染が見つかった時点ですでにエイズを発症していた患者を意味するからね。

(慎太郎)前にも教えてもらいましたね。HIV感染が見つかって、まだエイズを発症していない患者がその後エイズを発症した場合は、HIV感染からの病変であって新規エイズ患者にはカウントしないんですよね。

(私)その通りだよ。だからいきなりエイズの報告件数としてはグラフを見て分かるように40代が最も多く、次いで40代、50代となっている。

(慎太郎)はい。これがいきなりエイズの報告件数ですね。

(私)そうだ。では次にいきなりエイズの割合を見てみよう。件数ではなく、HIV陽性者に占めるいきなりエイズの割合だ。

それがこのグラフだよ。

年代別いきなりエイズ

 

グラフを見て一目瞭然、全体平均では約30%なのに、50歳以上だとほぼ50%、あるいはそれ以上だ。つまり、50歳以上でHIV陽性が見つかった人の2人に1人はすでにエイズを発症していたことになる。

(慎太郎)うーん・・これって予想外でした。60代、70代にいきなりエイズがこんなに多いとは・・・。

(私)何となくイメージとしてHIV感染症、エイズと言えば若い人に多い、と言うイメージがあるよね。確かに件数としてはそうだけど、いきなりエイズの割合は断然高齢者の方が高い。

そして慎太郎も知ってるように、今の医学だとHIVに感染してもエイズ発症前なら薬の投与でエイズを防ぐことも可能になっている。

すなわちHIV感染が早期に見つかっていれば、いきなりエイズは防ぐことが可能なんだよね。

(慎太郎)と言う事は、高齢者ほど早期のHIV感染が見つかっていない、つまりHIV検査を受けていないと言うことですね?

(私)その通り。これまで何度も説明してきたように、HIV感染の有無はHIV検査でしか分からない。だから自分で保健所や病院に出向いてHIV検査受けるしか見つけるチャンスはない。

(慎太郎)若い世代の方がHIV検査を受ける割合が多いってことですか。

(私)そうだと思うよ。HIV検査を受けた人の年齢別データは見たことがないから推測だけどね。50歳以上、60代や70代でHIV検査を積極的に受ける人は少ないだろうな。

(慎太郎)そうでしょうね。インターネット経由での情報も少ないでしょうしね。HIV検査やいきなりエイズの注意情報なんて、ほとんどがネット経由でしか見れませんもんね。

(私)確かにそうだね。特に女性の場合は男性よりHIV検査が受けにくいかも知れない。女性限定でみると、

●女性50代のいきなりエイズの割合 53.8%

●女性60歳以上のいきなりエイズの割合 100%

こうなっている。件数は少ないけど、いきなりエイズの割合は男性よりずっと高い。

HIV感染に対する危機感やHIV検査の情報が足りなくて、まさか自分がと思いつつHIV検査を受けないままエイズを発症してるのかも知れないね。

(慎太郎)本当にそうですね。

(私)今回の話は以上だよ。要するに言いたかったことは、日本では高齢者ほどいきなりエイズの割合が高く、早期のHIV検査を受けていないってことだ。

何度も言うけどHIV感染、エイズに年齢は関係ない。高齢者でも感染するし、いきなりエイズを発症する。とにかくHIV感染の可能性や不安を感じたら、ためらわずにHIV検査を受けて欲しいね。

(慎太郎)はい。分かりました。結論はいつもおじさんが言ってることに落ち着くわけですね。

(私)その通り。早期のHIV検査は救命的検査になる、これが言いたかったことだよ。では今日はこの辺で終わりにしよう。

(慎太郎)おじさん、ありがとうございました。

*今回のデータ元はこちらです。『エイズ動向委員会報告』

 

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