「いきなりエイズ」いまだ下がらず。
2018年4月23日付 日経新聞電子版からの情報です。2017年のエイズ動向速報版から分かったことは・・・。
あなたのエイズ予防にお役立て下さい。
(甥っ子慎太郎)おじさん、今日のお話はどんなテーマですか? |
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(私)慎太郎、2017年のエイズ動向速報値からの話題だよ。 |
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(慎太郎)2017年のエイズ動向速報値ですか。
(私)そうだよ。3月16日にエイズ動向委員会から2017年の速報値が発表されたんだ。正式版は例年だと8月以降に発表になる。たいてい、正式版の方が感染数が増えるね。たぶん速報値には報告漏れがあるんだろうね。
(慎太郎)それで2017年のエイズ動向はどんなだったんですか?
(私)そうだね、主なデータを見てみよう。まず、新規HIV感染者、新規エイズ患者の件数からだ。
項目 | 平成29年(件) | 平成28年(件) |
1.新規HIV感染者 | 992 | 1,003 |
2.新規エイズ患者 | 415 | 437 |
合計 | 1,407 | 1,440 |
3.いきなりAIDS率 | 29.5% | 30.3% |
(慎太郎)HIV感染者もエイズ患者も前年から減っていますね。
(私)そうだね。どちらもこの10年では最小らしいよ。もっとも、新規HIV感染者についてはHIV検査を受けて見つかった人だけの件数だ。
検査を受けずに、自分がHIVに感染していることを知らない潜在的な感染者がもっといるはずだよね。
ちなみに、ここ15年あまりのHIV感染者とエイズ患者の動向はこんな感じだよ。
微減というか、横ばいって感じかな。
(慎太郎)確かにそうですね。ところでおじさん、いきなりAIDS率って何ですか?初めて聞きました。
(私)そうだね。私もつい最近、新聞などのメディアで使われているのを見て知ったよ。HIV感染が見つかった人の中で、すでにエイズを発症していた人の割合、つまりいきなりエイズの割合のことだ。
(慎太郎)なるほど。今まで「いきなりエイズの割合」と言っていたのが「いきなりAIDS率」と呼ばれるようになったんですね。
(私)そうらしいね。これもこの15年間の推移をグラフで見てもらおうかな。
こんな感じだ。いきなりAIDS率も完全に横ばいで減少傾向にはない。
(慎太郎)確かにそうですね。おじさんに教えてもらったように、いきなりエイズは早期のHIV検査で防げるんですよね?
(私)そうだよ。もう何度も繰り返し言ってきたけど、HIVに感染してもエイズ発症前に見つかれば治療でエイズを防げる。そうすれば命を落とすこともなく、入院することもなく、薬の服用で日常生活を続けることも可能だよ。
(慎太郎)でも、いきなりAIDS率がちっとも減らないのは早期のHIV検査を受ける人が増えていないってことですかね。
(私)結果的にそう言うことだろうね。厚生労働省では今後、もっと早期のHIV検査を促進するために新規HIV感染者の報告にCD4数の報告を義務付けるそうだ。これを2019年1月から実施するらしい。
(慎太郎)うーん、ちょっとよく分かりません。CD4数って何でしたっけ?
(私)CD4数と言うのは、簡単に言えば免疫力がどのくらいあるかを測る指標だよ。免疫細胞であるCD4陽性リンパ球が血液中にどのくらい存在するかを示す値だ。
HIVに感染すると長い時間をかけて体内のCD4数が減っていき、逆にHIVが増殖していく。イメージとしてはこんな感じだ。
(慎太郎)なるほど。そのCD4数を報告するようにするってことですね?
(私)そうだよ。全国の医療機関では、新規のHIV感染者を診察したら7日以内に届け出るよう法律で決められている。その報告書にCD4数を記入することが追加になったんだ。
(慎太郎)それは何のためですか?
(私)先ほどのグラフを見ても分かるように、HIVに感染するとCD4数は徐々に減少していくんだ。だからHIV感染が見つかった時点でCD4数がどのくらいの値だったのか、それを調べることによってHIV感染の初期なのか、エイズ発症が近い時期だったのか、それが分かるよね。
(慎太郎)なるほど。HIV検査を受けたのは感染してどのくらいの時期だったのか調べる訳ですね。
(私)そうだよ。そのデータ収集を全国的に行い、かつこれから先ずっと継続して行けば、早期のHIV検査がどの程度進んでいるのか、判断の手がかりになるだろうと言う訳だ。
(慎太郎)つまり、CD4数が高い値のうちにHIV感染が見つかったのか、低い値になってしまってから見つかったのか、それを調べようってことですね。
(私)その通りだよ。何しろHIV検査の促進はずっと行われてきたけど、結果として先ほどのグラフの通りいきなりAIDS率は一向に下がらない。完全な横ばい状態だからね。
厚生労働省としても実態調査を行って更に早期HIV検査を促進させたいってことだろうね。
(慎太郎)HIV感染が見つかっても、CD4数が高い段階なら治療効果も大きいんですよね。
(私)その通り。CD4数が高い、つまり免疫力がまだ下がる前の段階で抗HIV治療を開始した方がその後の生存率が高いことが分かっている。(抗HIV治療ガイドラインなどによる)
(慎太郎)最初に見せてもらったグラフでは、新規HIV感染者もエイズ患者も微減、横ばい状態でしたね。
(私)そうだね。
(慎太郎)おじさん、少なくとも新規エイズ患者は早期のHIV検査によってもっと減らすことが可能ですよね。仮にHIV感染者が減らなくても。
(私)そうだ。HIV感染者が減って、エイズ患者も減るのが理想だけど、少なくとも早期のHIV検査がもっと広まればエイズ患者は減るよ。
(慎太郎)おじさんがいつも教えてくれてるように、早期のHIV検査は救命的検査になるんですね。
(私)その通り。2017年のエイズ動向速報値を見ても、まだまだ早期のHIV検査が広まっていない、その現状が分かる。
何しろHIV検査は強制的に行うことはできないから、一人一人がHIV感染、いきなりエイズに対する危機感を正しく認識することが大事だね。
(慎太郎)どんなに早期のHIV検査を呼び掛けても、最後は本人がその気にならないと無理ですね。
(私)その為には今回のCD4数のデータ収集もそうだけど、現状の色々なデータを正しく、広く知らせることが大事だよね。
いかにHIV感染が身近なリスクであるか、特別な人だけのリスクではないことを知ってもらう必要があるよね。
(慎太郎)本当にそう思います。
(私)それじゃ今回はこの辺にしよう。
(慎太郎)おじさん、ありがとうございました。
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