現在、最もウインドーピリオドが短いHIV検査はNAT検査だとされています。感染の可能性があった日から11日後に検査可能とされています。

しかし、このNAT検査は90日後にHIV抗体検査の再検査を必要とします。あなたはその理由が2つあるのをご存知ですか?

私が調べたNAT検査が90日後に再検査が必要な理由を甥っ子の陽介に説明します。ぜひあなたもHIV検査の一般情報としていっしょに話を聞いて下さい。

(甥っ子陽介)おじさん、NAT検査って、90日後に再検査が必要なんでしょう? (私)陽介、その通りだよ。その理由を知っているかい?2つの理由があるんだよ。
陽介 私

(陽介)え?2つの理由があるんですか?え~っと、確か前に「最速HIV検査NATはどこで?」と言うお話のときに教えてもらいましたよね。

NAT検査ではHIV-1しか検査出来ないので、HIV-2の検査を再検査で受ける必要があるって。HIV抗体検査なので感染の可能性があった日から90日後に再検査を受けることになるんですよね。

(私)そうだね。それが理由の1つ目だね。実は再検査を受ける理由がもう1つあるんだよ。これは陽介にはまだ話していない。

(陽介)そうなんですか。その2つ目の理由って何ですか?

(私)実はね、NAT検査はウインドーピリオド11日で検査可能としているけど、まれに中には体内でHIV増殖が遅い体質の人がいるんだよ。この体質の人は早期のNAT検査では偽陰性になってしまう可能性がある。だから再検査が必要になるんだよ。

(陽介)えええ!!そうなんですか!ウイルスの増殖スピードって体質で遅くなったりするんですか。知りませんでした。

(私)うん、私も全く知らなかった。それが偶然にも同じ日に2つの情報をネット上で見つけてね、それで初めて私も知った。1つは実際にNAT検査を受けた人が医師に再検査の理由を説明されたって記事。もう1つは医療サイトで見つけた記事。

どちらもHIVの増殖が遅い体質の人がいると言う話なんだよ。

(陽介)でも、それってどのくらいの割合でそんな体質の人がいるんでしょうか。そして遅いってどのくらい遅いんでしょうか。

(私)そう、それが知りたいところだよね。でも残念ながらそこまでは記事にも載ってなかった。色々調べてみたけど分からなかった。

(陽介)そうなんですか。残念ですね。

(私)でも、1つ見つけたのが、日本赤十字社のホームページだよ。陽介も知ってると思うけど、献血で集めた血液はNAT検査でHIV感染者の血液が混じってないか全数検査している。

(陽介)はい、知ってます。

(私)その血液センターでやってるNAT検査のウインドーピリオドは41日と書いてあるよ。

「NAT検査のウインドーピリオドについて」

(陽介)なんと!41日ってまた長いですね!NAT検査のメリットは早期検査のはずなのに、41日ですか・・・。

(私)でもね、同じ血液センターの別のホームページには11日と書かれているんだよ。

「ウインドーピリオドの比較」

(陽介)ふ~ん、そうなんですか。同じ血液センターのNAT検査なのに、ウインドーピリオドが11日と41日じゃえらい違いですね。

(私)そうだよね。だからもしかしたら、41日っていうのは余裕を見てるのかも知れない。さっきの話で出てきた体質的に増殖スピードが遅い人を考慮しているのかも知れないね。

(陽介)なるほど。そうかも知れませんね。

(私)そこ、詳しい説明がいないのであくまでも私の推測だよ。でも、いずれにしてもNAT検査のウインドーピリオドにも個人差があって、確実に判定を行うには感染の可能性があった日から90日後に再検査を受けることだね。

(陽介)どの道HIV-2の検査も必要ですもんね。

(私)その通り。ただ、HIV-2の感染例が極めて少ないように、体質が問題になるような人の例もまた少ないと思うよ。そうじゃなきゃNAT検査の意味がないからね。

(陽介)つまり、NAT検査で陰性になった場合はかなり安心してもいいってことですね。

(私)そうだね。HIV-2の可能性と、体質的な問題の可能性が残るけど、どちらも極めて小さい可能性と言えるよね。

(陽介)そうですね。

(私)それじゃ今日の話はこの辺で終わりにしよう。NAT検査を受けたら90日後に再検査が必要な理由、分かったね。

(陽介)はい、分かりました。おじさん、ありがとうございました。

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