当サイトで以前、
と言う記事を載せました。
今回、同じテーマを最新データを使って再掲します。
私の調べたことを甥っ子の慎太郎に話しますので、あなたもいっしょに聞いて下さい。
【今回のテーマと内容】 ・ ●テーマ:保健所HIV検査と郵送式HIV検査キットの関係 ・ 1.保健所HIV検査と郵送式HIV検査キットの推移 ・ 2.保健所HIV検査が減ったのはなぜか? ・ 3.まとめ ・ |
(甥っ子慎太郎)おじさん、今日のお話は何ですか? |
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(私)慎太郎、今日はね保健所のHIV検査と郵送式のHIV検査キットの関係について話そうと思うんだ。 |
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(慎太郎)保健所のHIV検査と郵送式のHIV検査キットですか?
それなら以前、おじさんに話してもらいましたよね。
このお話ですよね。
(私)そうだったね。覚えてるかい?
(慎太郎)はい。保健所のHIV検査は受検数が増えないのに、郵送式のHIV検査キットの利用数は増えているんですよね。
だから保健所にHIV検査に行く代わりに自宅で検査キットを使う人が増えているのではないかと推察されるって話でしたよね。
(私)うん、そうだった。
ただ、その話は2015年までのデータを使った話だった。
今回は現時点での最新2016年のデータを使って話そうと思う。
(慎太郎)なるほど、最新版ですね。ぜひお願いします。
(私)それじゃまず、このグラフを見てもらおうかな。
平成14年~平成28年まで、15年間の、
●新規HIV感染者(エイズ患者を除く)
●保健所でのHIV検査の件数
●郵送式HIV検査キットの利用数
この3つをグラフ化したものだ。
保健所HIV検査はエイズ動向委員会のデータ、郵送式HIV検査キットは朝日新聞デジタル版から受検数を調べた。
グラフ1
棒グラフが新規HIV感染者だよ。
赤い折れ線グラフが保健所でのHIV検査件数。
青い折れ線グラフが郵送式HIV検査キットの利用数だ。
ひと目見て分かるように、保健所でのHIV検査は横ばいかやや減少傾向にある。
一方、郵送式のHIV検査キットはずっと右肩上がりで利用数は増加の一途をたどってる。
(慎太郎)前に「検査キット利用者は年間に9万個以上!」で話してくれましたね。
(私)そうだったね。この分だと数年先には保健所のHIV検査より郵送式のHIV検査の方が利用件数で上回るかも知れないね。
(慎太郎)本当ですね。平成28年(2016年)の実績はどうだったんですか?
(私)えーっとね、
●保健所HIV検査 117,860(件)
●郵送式HIV検査キット 90,807(個)
その差は27,000件だ。
(慎太郎)うーん・・・。
グラフ1を見ると、これはどうしたって郵送式HIV検査キットの増加が保健所でのHIV検査減少に影響してると思えますね。
(私)まぁ、普通に考えるとそうだよね。
ちょっと考えてみると、HIV検査を受けた人の種類で言えば、保健所HIV検査と郵送式HIV検査は似たような種類だと思うよ。
(慎太郎)似たような種類?どういう意味ですか?
(私)つまり、保健所でHIV検査を受ける人も、郵送式HIV検査キットを使う人も、こんな理由からだと思う。
①HIV感染に対する漠然とした不安を感じたから。
②HIV感染が気になる行為を行ったから。
③HIV感染が気になる自覚症状があったから。
④定期的にHIV検査を受けている。
他にもあるかも知れないけど、こんな理由が多いと思う。
(慎太郎)なるほど。そうした理由は保健所でも郵送式HIV検査キットでも同じって訳ですね。
(私)そうだよ。
これが病院だとちょっと事情がか違う。
①他の性感染症で陽性になったのでHIV検査を実施。
②入院、手術などのスクリーニング検査としてHIV検査。
③エイズ指標疾患が疑われるのでHIV検査。
こんな理由でHIV検査を受ける人が多くいる。
むろん、先ほどの保健所や郵送検査と同じ理由の人もいるだろうけどね。
(慎太郎)そうですね。まぁ、保健所でHIV検査を受ける人と郵送式のHIV検査キットを利用する人の理由が似ていれば、グラフ1も分かりますね。
今まで保健所にHIV検査を受けに行ってた人が、自宅で郵送式のHIV検査キットに切り替えたって訳ですね。
(私)そいう可能性、考えられるよね。
(慎太郎)それじゃ保健所でHIV検査を受ける人は減ったけど、逆に自宅で郵送式のHIV検査キットを使う人は増加しているから、この2つを合計したHIV検査受検数でみればどんな傾向なんでしょうね?
(私)おっと、慎太郎がそう言いだすと思ってたよ。
そこでちゃんとグラフを用意してある。
今度はこの2つをグラフで比較してみよう。
●保健所でのHIV検査の件数
●保健所でのHIV検査と、郵送式HIV検査を合計した件数
その結果が次のグラフ2だよ。
グラフ2
赤い折れ線グラフが保険所でのHIV検査、青い折れ線グラフは保健所プラス郵送検査だよ。
どうだい、このグラフ2を見て?
(慎太郎)保健所でのHIV検査の減少、落ち込みを郵送検査がカバーしているのがハッキリ分かりますね。
(私)確かにそう見えるね。
(慎太郎)おじさん、この先はどうなるんでしょうか?
(私)私の予想だと、まだ郵送式HIV検査キットの利用数は増えると思うよ。
反面、保健所HIV検査は現状維持か、やや減少するのではないかな。
結局、2つを合計したHIV検査の受検数はそれほど伸びず微増って感じじゃないか。そんな気がする。
(慎太郎)でもおじさん、保健所のHIV検査を受ける人と、郵送式のHIV検査キットを利用する人の動機が似てるとは言え、この2つの検査自体は同じじゃないですよね。
(私)むろん、違うものだね。出来れば郵送式検査キットじゃなくて保健所でHIV検査を受けてもらいたい。
検査キットはスクリーニング検査のみしか出来ないけど、保健所では確認検査まで出来る。
それに万一陽性だった場合にはスタッフがサポートしてくれるしね。
(慎太郎)そうですね。
(私)まぁ、だけど人には色んな事情があるからね。
どうしても保健所には行きたくない、行けない人もいる。
そんな人がHIV検査を全く受けないよりは郵送検査を使ってでも受けた方がいい。
その意味で郵送式HIV検査キットの役割は大きいと思うね。
(慎太郎)本当にそうですね。今回のグラフを見てもそう思います。
(私)では、今回の話をまとめておこうか。
(慎太郎)はい。
●2016年の保健所HIV検査は約11万8千件で、ピークだった2008年の67%しかない。
●一方、郵送式のHIV検査キットは2016年に約9万個利用されており、2008年と比べて179%に増えている。
●今まで保健所でHIV検査を受けていた人が自宅で郵送式HIV検査キット利用に替わった可能性アリ。
こんなところでしょうか。
(私)そうだね。それじゃ今回はこれで終わりにしよう。
(慎太郎)はい、おじさん、ありがとうございました。
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